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再会
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俺がリオンの家に世話になってから、さらに1ヶ月が経った。その頃には、普通の生活が出来るまで体は回復していた。これもリオンとレオのお陰だ。感謝してもしきれない。
ちなみに、リオンから名を訊ねられ化け物の時と同じようにしたら、トールと呼ばれるようになった。やっぱり獣族にも俺の名前はトールと聞こえるのか。耳いいって聞いたから、少し期待したんだがな。ま、レオも俺の事をトールって呼んでるし、その辺はあまり気にならなかった。
《そうだトール。お前、このままここに住まねぇか?》
《いいですね! トールさん! 一緒に住みましょう!》
ついこの間、リオンとレオにそう言われた。この2人なら言ってくれるだろうなと思ってたけど、本気で言ってくれるとは思ってなかったせいか、とても嬉しかった。
だが、屋敷に1度戻るという決意をしていた俺は、返答できなかった。ここの生活は好きだ。2人のことも信頼してるし、元の世界に戻るまで一緒に住むのもありだと思える。
けど、やっぱりあいつの顔がチラつくのだ。
《別に、今すぐ答えを出せとは言わねぇよ。ゆっくり考えろ》
リオンは、少し苦笑しながら、俺の頭を撫でてくれた。
そろそろ、ここを離れる準備をしなくてはいけない。そう俺が決めた瞬間でもあった。
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