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18世紀ヨーロッパ
アレックス3世とかいう王が治めるカエルム王国は、年々貴族と平民の格差が大きくなっていた。
貴族達は自分の爵位を上げるのに必死で、農民は今を生きるのに必死
そんな世の中で生きていくためならなんでもした。
盗み、密売
売春
時には、人を傷つけ仲間を裏切った。
こんな腐った世界でくそまじめに生きる方がどうかしてる
「はぁ、、あ、、ああ、いいよ。もっと締めて」
男の俺におっ勃てながら必死に腰を振る今夜の客は、どこかの金持ちの商人だ。
売春を初めて覚えたのは14の時だった
物心ついた時から親がいなかった俺は、11歳の時に孤児院を飛び出し、街でも有名だったあるゴロツキの集まりに入った。
その集団は麻薬の密売から、貴族への強盗とそりゃまぁ色々やっていたが、食べたいものを食べられるだけの金は持っていて、それが俺には輝いて見えた
売春をやれ と言われた時は多少困惑したが、いざやってしまえば ああこんなもんか という感想だった。
盗みや密売の儲けは山分けだけど、身体を売って稼いだ金は自分だけのものだ。
儲けが良くて、尚且つ気持ちいいとくれば、もうやめられなくなるものだ
『あ、、ふ、、もっと、奥、、、突いて』
パンパンと肉がぶつかり合う音とぐちゅぐちゅという水音が部屋に響く
男が腰を振りながら、硬くなった俺の乳首を舐めるとより一層気持ちよくなる。
ただ熱くなる身体とは裏腹に、心はどんどん冷めていくのを感じていた。
「すごくよかったよ。また会えるかな」
『うん、、またそのうち』
情事が終わった後、男は葉巻に火をつけながらベッドに横になっていた。
「そういえば、君の名前はなんていうだ?」
『リューダ』
もう会うことのないだろう今夜の客から代金を受け取り、部屋を後にした。
代金が入った封筒の中を見ると請求した金額より多い金と住所が書かれた紙が入っていた。
封筒から金だけを抜き、残りをドブに捨てた
わざわざお前のところに出向かなくても客はいくらでもいる
図にのるな。
そう思いながら自分の家、、、というか溜まり場のドアを開ける
「よぉ、フェリス。今日はいくら稼いだんだ?」
仲間の1人がニヤニヤしながら俺の肩に手を置いた。
フェリスというのが俺の本名、母親が俺を孤児院に預ける時そう言い残して言ったらしい。
さっき客に言った リューダ と言う名前は当然偽名
仮にも強盗、密売を繰り返す集団の1人だ
本名を教えるのは少し抵抗がある。
『いくらでもお前に関係ないだろ』
年も若く、白い肌と色素の薄い顔立ちで中性的な俺は馬鹿にされやすい
こういう時は相手にしないのが1番だ。
俺が無視してその場を去ろうとすると、その男に腕を掴まれ壁に押し当て荒られた。
『、、、っ』
壁に強く押し付けられ、背中に痛みが走った。
「そんな冷たくすんなよ、俺だってお前相手ならちょっとぐらい出してやるぜ?」
そう言って男は俺の首筋を舐めた
こいつ!!
『お前みたいな下衆となんか、いくらもらっても寝ない』
俺が男のことを睨みつけてそう言い放つと男は一瞬にして顔色を変え
「なんだとこのガキ!!」
と叫びながら拳を振り上げた
しかし、その拳が俺に浴びせられることはなかった
振り上げた拳を男の後ろから誰かが掴んでいる
「ゴ、ゴルクさん」
「お前は、いちいちちょっかい出さずにいられないのか」
ゴルク
俺たちのリーダーで、どこからか情報を持ってきて俺たちに指揮を出す。
俺に盗みや喧嘩を教えたのもこの人
「す、すいません」
ゴルクさんに睨まれ、男はいそいそとその場を立ち去った。
『、、、ありがとうございます』
俺は小さな声でそう呟いた
「無駄な喧嘩はするな。騒ぎになるだろ。ここは孤児院じゃないんだ」
『もう6年も前の話です』
孤児院では子供が多いこともあるが、毎日のようにどこがで喧嘩が起きていた。
それはただの口喧嘩から流血騒ぎになるものまで様々だったが、今、衛兵隊にマークされているこの場所で騒ぎを起こせば一気におしいられる。
「3時間前、伯爵邸から馬車が出て宮廷に入るところを確認した」
このゴルクさんの一言で、その場にいた全員が顔色を変える
「なかなか豪華な馬車だった。今夜狩るぞ」
狩る
これは貴族の馬車を襲って金品を奪うという合図
簡単にいうと強盗だ。
護衛が近くにいるかもしれないし、武器を持っているかもしれない
なかなかハイリスクだが、貴族達が身につけているものは指輪1つにしても、考えられないぐらいの値がつく
そして、農民から搾取して贅沢三昧している貴族達を襲うということはたまらなく快感だ。
「いつも言っているが、狩るに際して、例え仲間が捕まったとしても助けようとするな。自分の身は自分で守れ」
これは狩る前に必ずゴルクさんが言う言葉。
例え誰かが撃たれても、刺されても振り向かず走れ
今までもそうしてきたし、自分が倒れても置いていかれるだろう
もしそうされても構わないし
生きるためには仕方がない。
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