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ここはどこだ?
見覚えのあるローカ
俺が育った孤児院?
「ほらあの子よ。母親が」
「ああ、娼婦の息子ね。父親が誰かもわからないなんて」
「それに、娼婦の子よ。里親が見つかるわけがないわ」
孤児院の先生達は俺が見てないところでずっと俺の悪口を言ってた。
俺は聞こえないように
ずっと背を向けて
「君の母親がどうやって稼いでいたのか教えてあげようか?」
え?
どういうこと?
「ほら、暴れるな。余計痛いぞ」
やめて
痛い
痛い
何でこんなことするの?
やめて やめて
『やめろ!!』
そう叫びながら目を開けた
夢か
何で今更何年も前の夢を
あの時、孤児院にいた大人は俺の母親が娼婦だとと言った
そして、忘れもしない。
男だった学校長が俺の部屋に入ってきてしたこと、、、
当時は母親はを心の底から軽蔑したが
今となっては大嫌いな母親と同じやり方で稼いでいる自分にも落胆する
所詮この道しかないのだと痛感させられているようだ
ふと横を見ると、珍しくアルマンが俺の横で寝ていた
昨日無茶苦茶しやがって、横で気持ちよさそうに寝られると本当に腹が立つ
ここは一発殴ってやろうか
そう思った次の瞬間
「アルマーン!!」
部屋のドアが思いっきり開いて、見たことのない男が入って来た
「、、、ってあれ?君は誰?」
いや、お前こそ誰だ。
物音に気付いたのか、横で眠っていたアルマンが目を覚ました
「、、、騒がしいな」
「申し訳ありません!!お止めしたのですが」
アルマンが起きるやいなや、使用人の一人が慌てて言い訳をしていた
その使用人の手には鍵が握られていて、男がこの部屋に入るのを手助けしたことが見て取れた
「あんまりこの子怒らないであげてね、俺が開けろって命令したからさ」
「、、、、、別にいい、ところで何の用だ、アレックス」
アレックス?
って、あのアレックスか?!
『なぁ、そいつってもしかして』
「この方は、アレックス3世陛下。この国の王だ」
アルマンはそう面倒くさそうに答えた
『いやいや、何で王様がお前の家に来てんだよ。そもそも何でそんな親しそうに』
「幼馴染なんだよ、俺とアルマンは。お前もアレックスと呼んでいいぞ」
「といっても、人前では絶対こんな口調では話さないがな」
お前がアレックスか。
お前のせいでどれだけの国民が苦労していることか
今すぐ刺し殺してやりたい衝動に駆られるけど、今こいつを殺したところでな、、、
「ところで、いつから野良犬拾って愛犬にしたの?」
「何のことだ」
「いやいや、朝からそんな格好で一緒に寝てたらね」
そう言われて、自分とアルマンが裸なことに気づいた
とっさに俺は布団の中に隠れる
「別に愛犬じゃない」
アルマンはそう言いながら服を着だした
「隠さなくていいのに、別に男色はみんな隠してるけどやってることだし」
そういえば昨日のおっさんも俺を馬車に無理やり載せようとしたとき護衛の奴らは当たり前という顔をしていたな
「で?野良犬ちゃんは名前なんていうの?」
アレックスが俺の顔を覗き込んでいった
『教える気はない』
俺はそういうと、そのまま布団を顔までかぶってそっぽを向いた
「フェリスだ」
アルマンが代わりに答える
俺の名前を聞いた途端、アレックスの顔色が変わり、俺の目をじっと見つめた。
「なるほどな。確かにそっくりだ」
そう言うとアレックはアルマンの肩を掴みアルマンを睨みつけた。
「どういうつもりだ」
「、、、、別に。」
二人の間に険悪な空気が流れる
そっくり?俺のことか?
一体誰とそっくりなんだ
「フェリシアの身代わりのつもりか?」
フェリシア?
誰だそれ
俺とえらく名前が似ている
「違う」
アルマンはそう言い残して気まずそうに部屋を出て行った
『あの、フェリシアって、、、』
「君は知らなくていいよ」
アレックスはそのままアルマンを追うように部屋を出て行った。
フェリシア
名前からして俺の関係者だろう
恐らくは、、、、母親。
でも、だとしたらなんで二人が俺の母親の名前を知っているんだ。
昔言われた言葉を思い出す。
俺の母親は娼婦だった。
今はそれしか知らない
2人が俺の母親を知っているってことは、どちらかがおれの父親?
いや、そんなことはない。
全く似てないし、父親にしては若すぎる、、、はず
知りたい
俺は誰なのか。
このままここで待っていれば、アルマンは就寝のために確実に戻ってくるはずだ。
どうせやることもないし、部屋への戻り方もわからないし
俺はそのままアルマンの部屋で待つことにした。
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