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22美術部
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「んーと、誰だっけ。」
机の前に立っているその容姿を見て、ちょっと考えたけど全く思いつかなかった
もさっとした黒髪に、小太りで丸顔に丸眼鏡。えっとあれだ、漫画とかアニメとかゲームが好きな感じ
オタクだ!
「翔太、クラスの人の名前と顔くらい覚えろよ。まるお君だよな。」
「五十嵐君に覚えててもらえるなんて嬉しいな。」
鼻息荒そうに亮介を見るまるお君
まるおってなに本名なの?それだったら容姿にぴったりすぎて両親のネーミングセンスありすぎだろ
「まるお君って本名なの?」
好奇心に負けてつい聞いてしまった
「本名はまるおじゃないんだけど、クラスの人がそう呼び出してからずっとまるおって呼ばれてるんだ。よかったら田中君もまるおって呼んでね。」
それってもう悪口だよね。みんな悪気があって言ってたらいじめだと思う
「ああじゃあ、まるお君って呼ばさせてもらうね。ところで俺になんか用?」
「実は田中君に頼みごとがあって、確か部活も決めてないって言ってたから見学も兼ねて良いかなって。」
「え!?俺に頼みごと?!」
「うん。田中君にしかお願いできなくて、というか田中君がぴったりなんだ!」
俺にしかできない・・・俺にしかお願いできない・・・。
「やる!!!!任せて!!!」
「おいおい、まだ内容も聞いてないのに了承していいのかよ。」
「本当に?!夢みたいだ・・ありがとう!部員のみんなも喜ぶと思うし、すごく助かるよ!じゃあ今日の放課後美術室に来てくれないかな?」
「わかった!」
約束が決まるとまるお君は自分の席に戻って行った
「俺にしか頼めないだって!」
「翔太って本当に阿保だよな。頼み事なんかでそんなにテンションが上がる意味が分からない。」
「まぁ、亮介みたいに友達に常に囲まれるいるやつには分からないかもなぁ。」
「はぁ?どういう意味だよそれ。」
亮介が質問してきたタイミングで授業のチャイムが鳴った
「この話はまた今度な。」
隣に座った状態で話していたため、亮介は不思議そうに一瞬こっちを見て、先生が教室に入ってきたら前を向いた
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