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「ちょっと保健室はそっちじゃないと思うんだけど!」
玲に腕を掴まれて廊下を歩いてるんだけど、俺の格好を見て周りが騒ついてるのを、ちくちくと感じる。放課後だから生徒は少ないはずなのに、見られたくないと周りを意識してるから多く感じる
しかも玲は方向音痴なのか保健室までのルートを絶対間違ってる。完璧に罰ゲームだ。イケメンの横を歩く女装した男なんて変態でしかない
「本当に体調悪いの?」
「いや悪くないけど、保健室行くって言ってたからさ。」
「じゃあいいね。」
なにが良いのか分からない。何処に行くつもりなんだよ。こんな変態を横に連れて歩くなんて、恥ずかしくはないのかよ。少し前を歩く玲の顔を盗み見ようとするが、長い足に俺の方が前に行くことは出来ず見えないでいる。本当に玲が何を考えているのか分からない
「えっちょっと!」
急に玲が部屋の中に入り驚く
ん?何処だ此処は。本棚が沢山置いてあって薄暗い
あっ資料室か!なるほど、けどなんで資料室?
「うわ!」
ここが何処なのか謎が解けたところで、部屋の端に追いやられて急に抱きしめたれた
「今度は急になに?!」
驚いた声をあげるが、俺より身長が高い玲の表情がやっぱり見えない
「本当に可愛すぎる。」
その言葉が部屋にポツリと落とされた
可愛いとは俺のことか?玲の言葉に耳を疑う。幻聴でも聞こえるようになったのだろうか
「ちょっと待って可愛いとか言う幻聴が聞こえた。ごめん耳がおかしくなってる。」
「いや可愛いよ、むかつくくらい。」
「むっむかつく?」
「ちょっと目を離したらすぐこれだもんね。本当むかつくよ。危機管理能力ってやつがまるでないよね。」
ちょっとイラっとした。子供みたいに言いやがって
「別にお前には関係ないだろ!」
「じゃあ五十嵐には関係あるの?」
「なんでまた亮介がでてくんだよ。」
「助けにきてよー亮介ーって言ってたでしょ。この時間は部活なのにさ、本当頭悪いよね。」
ああ確かに。けどそんなこと考えている暇なんてなかったんだよ。どうしてそこを責めてくるんだ、今日の玲はいじわるだ。助けてくれたのに、一体何がしたいんだよ
「わかった!俺は馬鹿だよ!けどそれはお前には関係ないだっうお!」
玲の抱きしめていた手が離れていき、ドンっという音と共に、頭の横に片手が置かれた
やばいまた怒らせた
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