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勿論恋愛対象としてではないけど、人として友達としてすごく好きだ
こんな風に言ってくれる人が周りにいるなんて幸せ者だな、ちゃんと真正面から向き合わないと俺も変われない気がする
亮介の方を体から向けて目を見る
「ずっと嫌われるのが怖くて言えなかったけど、中学の時にいじめにあってたんだ。そんなに酷くはなかったんだけど、無視されたり、悪口言われたり、物がなくなったりとか。いじめの原因は分からないんだけど、勝手に玲と一緒にいるからって、玲のせいにした。だから高校からは関わらないようにしよう、友達を沢山つくって平凡な高校生活を送ろうて決めたんだ。だから玲のこともずっと避けてるし、いじめの原因を玲のせいにして最低な奴なんだ、俺って。
・・・・・嫌ってもいいよ。」
亮介は黙って俺の話を聞いてくれている。真っ直ぐな眼差しが怖くて仕方ない
少しだけ沈黙があってなんて言われるか心臓が鼓動を打ち脈が早くなる
しかし返された言葉は俺が予想もしてないものだった
「よく頑張った!」
そう言って急に抱きしめられて頭を撫でられている
え?俺を責めないの?
頑張ったってどういう意味?
「1人悩んで辛かったよな、一番仲がいい神山にも相談できずに1人で頑張ってきたんだな。」
「俺のこと嫌いにならないの?」
「嫌いになんてなる訳無いだろ、逆になんでその話を聞いて嫌いになるんだよ。中学生の時もし翔太に出会ってたら守ってやれたのにな、なんか悔しいよ。けど今はずっと翔太の近くにいるし、守ってやるから。」
「・・・ありがとう。・・うぅ、おれっ亮介に出会えてっ良かっだ・・」
隠していた事を吐き出して気持ちが軽くなったのと、頭を撫でられて安心したのか、涙がでてくる
男が男に守ってやるなんて可笑しな話だが、すごくその言葉が嬉しかった。もし言葉を宝箱に入れておけるなら一生入れておきたい
「うわ泣くなよー、俺の上着に涙と鼻水ついてんじゃん。」
「あっ!ごめん!」
「はは!じゃあ今度売店でパン奢れよな。」
笑いながら言ってきて、多分空気を和ましてくれているんだろうと思う。これも亮介の優しさなんだろうな
「なんでも奢ります!」
「はい、約束な。」
本当に亮介が大好きだ。こんなに幸せでいいんだろうか、中学の時はこんな友達ができるなんて思ってもみなかった
不運な事ばかり続いていたが、これ気になにかいい流れがきそうな予感がする
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