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次の日の4限目は体育で、体育祭のリレーや徒競走のメンバーを決める50m走のタイム測定があった。
うちの学校は文化祭を10月にするため6月に体育祭を行なっているらしい。
俺はきっと中の下くらいの身体能力だから、リレーには選ばれず徒競走も中の下ばっかりの奴を集めたメンバーに入れられるだろう。
「よし絶対クラスで一番目指す!」
準備運動を気合を入れてしてる亮介を横目に俺は憂鬱でしかなかった。なぜなら1年は10クラスあるんだけど、今日は5クラスづつに分かれてのタイム測定だ。それは良いとして
「神山君と棗君を同時に見られるなんてラッキーだな!」
「目の保養!美しい!!」
玲と、棗君と一緒というのが憂鬱の原因だ。
同じクラスの奴は、2人と同じ体育というので浮き足立っている。
玲とは思い出したくもない魔法少女きらりん事件以来学校では姿を見るものの、俺の薄すぎる存在には向こうは気づいてはない様子で関わることなく、平和に過ごせていたのに、不運にも授業が一緒だとは。
棗君は昨日の事もあってシンプルに関わりたくない。
準備体操も終わり順番に50m走のタイム測定にはいる。走るメンバーは名前順で、亮介は一番最初だった。
「翔太しっかり俺のかっこいい所を見とけよ、絶対1位だから」
「応援しなくても十分早そうだけど、後ろから応援してるね」
「応援してくれたらもっと速く走れるからよろしく」
そう言うと、スタート前まで進んで行った。亮介にはいつも応援隊みたいな人がいっぱいいるのに、俺にも言ってくるなんて余程応援されたいんだな。体育会系の思考はやっぱり分からない
先頭の準備が出来たらしく、先生の合図で走り出す。後ろから見ているが、明らかに亮介の後ろ姿だけ小さくなっていくのが速い。さすがバスケ部エース、一番に走り終えていた
そしてすぐ俺の順番になり、久しぶりに全力疾走したが結果は6人で走って4位、タイムは8秒。安定の普通だった。逆に自分を褒めていいんじゃないかな
走り終わった列に並んで座り、呼吸を整えていたら、スタート地点のコースから歓声が聞こえてくる。なんの歓声だと視線をやると玲が立っていた。今から走るようだ。
幼馴染だから知っているが玲は昔から走るのが凄く速い。けど足があんだけ長いから卑怯だろ!俺だってあれくらい足が長ければ多分めちゃくちゃ速いぞ!
あっ走りだした。スタート合図がなった瞬間すぐ他の人と差がついてるし、あいつロボットかなんかか?
あっというまに一番に玲がゴールしてまた歓声があがる。
やっぱり玲はなんでも出来てすごいな
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