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「っなに?!」
教室の扉を開けると、その人影が確かに俺の机付近に居たのに、急に走り出し俺たちのいない方の扉から出て行った
一瞬のことで驚きを隠せなくてぼうと、その人影に目線をおくり棒立ちになっていた
「なんだあいつ、別に逃げなくてもいいのに」
ビビりまくる俺をおいて亮介は不思議そうに、教室に入り明かりをつける
パッと明るくなり眩しさから目を細める
なんだったんだ今の・・・
さっきの人は俺の机の近くにいたから、荷物が無くなってるんじゃないかと不安になったけど、机に鞄が引っ掛けており盗まれてない事に安心した
「財布とか盗まれない?」
「あっ確かに」
亮介に言われ鞄の中を確認したが、朝と同じように茶色の財布が入っていた
「盗まれてなかったみたい」
「良かった、にしても物騒だな、こんなことなら俺が鞄も預かるべきだったよ。忘れててごめんな」
「いやいや、俺の管理がなってないせいだから大丈夫だよ。」
何事もなくて本当に安心した。じゃあさっきの人は俺に嫌がらせをした人とは別なのか?
鞄を肩にかけ、その後亮介に家まで送ってもらい自宅に帰った
*
嫌がらせはその後も続いた
財布は盗まれてなかったものの、次の日の授業中にシャーペンと消しゴムが無いことに気づいた
まさかの物を盗まれており、その日は吉澤に筆箱忘れたと言って貸してもらった
SMSで
今日は眠たそう
寝癖がついてる
昼ご飯に毎日菓子パンばっかりだと栄養が偏るよ
また明日学校でね
など毎日のように送られてきて、その行為はエスカレートし1時間に1回くるようになった
内容はもうどうでもいいこと
授業中に眠たそうに欠伸したね
笑うとえくぼがでるのが可愛い
最近毎日プリン食べてるね
キスしたいな
裸が見たい
どーでもいい
最初はあんなに怯えていたが、それが日常になってきていた
直接的な接触がなくて完璧に気を抜いていた
こんなことが日常になってきてるとか俺も相当やばいな
とりあえずイヤホンは返して欲しいし、精液塗れになった体操着も、シャーペンと消しゴムも弁償して欲しいけど
次の日学校に行くとロッカーに手紙が入っていた
白の封筒に入ったそれは確実に、ラブレターとか可愛いものではないと悟る
いや男しかいない学校で告白っていうのもあれだけど
もうこんなことしてくるのは、絶対ヤツしかいない
開けたくないけど、なんて書いてあるのかは気になる
正直嫌がらせに対して怖いのと同時に、苛立ちも凄かった
こっちだけ知られてるなんてフェアじゃないだろ
バリバリっと破り中身を確認する
そこには綺麗な文字で
ずっと見てるよ
好きなんだ
これはきっと運命だと思う
内容の気持ち悪さから目眩がしたけど、この嫌がらせしてる奴は俺が嫌いじゃないらしい
最初はいじめられてると思っていたけど、世間一般的にこいつはストーカーっていう類だ
なんで俺なんかを好きになるんだよ・・・
もっと他にいるだろうが
次の日も手紙は入っていて、SMSと手紙が毎日くるようになっていた。
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