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「・・・・ない」
入ってない!
朝一ロッカーを開けると、白い手紙が入ってない事に感動する
当たり前の事が当たり前に嬉しい!!
これで毎日怯えなくて済む
「ロッカー見ながら何ニヤついてんの?」
吉澤は俺の横のロッカーのため、隣で荷物を出しながら不審そうに見てくる
「いやぁ、当たり前って当たり前じゃなくて、幸せな事なんだって事を噛み締めている・・」
「何?ポエマーなの?」
「いつか吉澤にも分かる日がくるよ」
「ふぅん、なんだか分からないけど元気そうで良かった。最近落ち込んでんじゃないかって、亮介も心配してたんだよ」
「嘘?そんなに元気なかった?」
「なにか心此処にあらずって感じの時あったしね」
完璧に無意識だったけど、気を使わせてたのかもしれない・・・確かにみんなの話を聞いてる時も、SMSが受信されてて内容が入ってきてなかった
「そっか、なんかごめんな」
「いや別に友達なんだから」
っと・・友達・・・
俺が欲しくて欲しくて堪らないもの
それを口に出して言ってもらえるなんて・・
「・・・っ」
「・・翔太?どした?」
「吉澤お前いいやつだなー!」
俺は動物にするように頭を両手で、大袈裟にガバガバと撫でる
「あーはいはい、アリガトー」
吉澤はカタコトで棒読みで言ってみせる
「なんだよー!褒めてるんだからもっと喜んでよ!」
「はいはい、アリガトー、ムツゴロウさん」
「ぶっ・・はははは!!」
また棒読みに言われて吹き出す
「けどどっちかというと、翔太が動物だと思うけど」
「なんでだっ!よっおお?!」
なんでだよとツッコミを入れようとした時、後ろから引っ張られる
驚いて語尾が上がる
「翔太ー約束は?」
俺を引っ張ったであろう人物を見ようと、後ろを見ると亮介が上から、俺の方を見て不機嫌そうに言う
約束ってなんだ?
一瞬考えて思い出す、人に触るの禁止ってやつ?
昨日も宮田君に触れようとして、玲に注意されたし俺って普通より距離近いのかな?けどふざけてる時は普通じゃないの?
「はい」
とりあえず頷いて、吉澤の頭に置いた手をどける
「なに約束って?」
吉澤は髪の毛を直しながら聞いてくるが
「秘密。翔太今日は元気そうだな」
亮介はスルーして話を変える
しかしみんなに元気って言われるし、そんなにわかり易いのか
「亮介もなんか心配かけてごめんな、けど本当元気だから大丈夫!!」
「うん、良かった」
亮介は口元をくいっと上げて教室に入っていく
ーーー・・ドキッ
んっドキッてなんだよ、イケメン怖い
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