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放課後、亮介の部活が終わる時間まで、特に何も事が無かったので、教室で今日だされた課題を黙々やる
課題を終えて時計を見ても
まだ17時か・・。あと1時間何しよう
教室には俺しか残ってなくて、校舎自体がシーンと静まり返っている
暇だな・・・
亮介の部活でも観に行こうかな
他に考えても特に何もする事がなく、体育館に向う。体育館に向う途中、物品保管庫の近くで見慣れた姿を見つける
玲が大きなダンボール箱を運んでおり
「れいー」
と手を振りながら声を掛けると、視線がこちらに向けられる
目が合った瞬間、口が少し空いて驚いた表情になったが、すぐに閉じられて口角が上がる
「久しぶりだね、こんな時間に何してるの?」
「ちょっと友達待ってる」
「友達・・?」
「今からスイーツビュッフェ行くんだっ」
自然に顔がにやける
「そうなんだ、良かったね」
頭を少し傾けて微笑む表情に、居心地の良さを感じる
「玲は何してるの?」
「体育祭で使った物品の片付けだよ」
「まだ残ってたんだ、もう終わったのかと思ってたけど、こんなに沢山・・大変だな」
「生徒会の仕事らしいから、仕方ないけどね」
生徒会って人気者の集まりで、華やかなイメージがあったけど、こんな雑用みたいな事してるんだ
俺が何もしないで、家に帰っているのが申し訳なる
「俺にも手伝える事ないかな?」
「嬉しいけど、用事あるんじゃないの?」
「あと1時間くらいしか手伝えないけど、少しでも役に立てる事があるなら」
「ううん、ありがとう、助かるよ」
「というかこんな重そうなダンボール持ってるのに、呼び止めてごめんな」
さっそく物品庫に運んだダンボールの山から、物品を出して片付けていく
物品庫は薄暗く、少し埃ぽかった
どこに片付ければ良いの分からなかったので、玲に聞きながら棚や引き出しに仕舞っていく
これって逆に邪魔してないか?
そんなに役に立ってない気がする
「なんかあんまり役に立ってないみたいで、ごめんな・・」
苦笑いしながら、テキパキと片付けている玲を見る
「そんな事ないよ、一緒にやった方が楽しいし」
「・・それなら良かったけど」
気を使わせているんじゃないかと思うが、とりあえず此処にある物は、全部片付けるまでちゃんとやろう
そういえば玲に、こないだストーカーの件で遅くまで付き合ってくれた事のお礼しようと思ってたんだ
「玲は何か、欲しい物とかある?」
「急にどうして?」
「いやこないだ、放課後夜まで付き合ってくれたから、お礼したくて」
「うーん、欲しい物はあるけど・・」
「けど・・?」
「欲しいって言ったらくれるの?」
手を止めたこちらを見てくる玲に、だから聞いてるのにと思う
もしかして凄い高い物を、言ってるんじゃないか・・
「そんなに高い物はダメだから、飽く迄俺があげられる範囲で」
「ははっ、そんな物翔太にお願いしないよ」
どうやら高い物が欲しい訳ではなさそう
じゃあ何が欲しいんだろう
「じゃあさ・・
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