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「美味しい!美味しい!」
さすがホテルのスイーツ達!コンビニでも十分に美味しいが、また違った美味しさがある!細かいことは分からないけど
ホテルのレストランに入り、シャンデリアによってキラキラと光るスイーツ達は、営業時間ぎりぎりにも関わらず、綺麗に並んでいる。早速全種類皿によそって一種類づつ堪能していく。テーブルいっぱいに並ぶ煌びやかなスイーツは、これがインスタ映えというのかと、流行語の意味を理解出来る程だ
「よくそんなに食えるな」
そんな俺とは対照的に、向かい合った席に座る亮介はスイーツの端にあるパスタを食べていた
なんでこんなにスイーツがあるのに、パスタなんだ
「逆に亮介は何でパスタ食べてんだよ」
「たくさん食べたら気分悪くなる。翔太が食べてるの見てるだけで十分というか」
「勿体無い、本当にどれも美味しいのに。一口食べてみてよ、ほら」
ショートケーキが一口大にカットしてあるものを、フォークでさして亮介の口元まで運ぶ
「えっ、・・ん」
一瞬嫌そうなのか、驚いてるのか、こっちを見てきたが、ショートケーキを口に入れる
「美味しいだろ?」
「・・よく分かんね」
「こんなに美味しいのに、その美味しさが分からないとは!」
「制服で来ただけでも、この場から浮いてるのに・・」
小声で目線を下にやり、顔を赤くさせる亮介に少し冷静に周りを見た
そういえばここに着いてから、周りなんて気にしていなかった
周りのテーブルを見渡すと、女性!女性!女性!!
女の人しかいない!!
そんななか男が二人で来ているだけでも目立つのに、無意識にカップルがする俗に言うあーん、なんてものをやってしまった
「かわいいー」
「高校生二人で来るなんてカップルなのかしら」
なんて声が聞こえて来る
こ・・これは場違い!!
「今気づいた!!」
「遅い」
じと目でこちらを見てくるが、本当に気づかなかった
けどけどこんな高級ホテルなんてこないから、浮かれてしまうのも仕方ない
それにこんな美味しいスイーツがあるんだ、我を失うのは仕方がない
うん、仕方ない
「けどケーキには罪はないよな」
ベイクドチーズケーキを頬張りながら開き直る
いつもなら勿体無いから、こんなに一口を多く食べたりせずにゆっくり味わいながら食べるが、食べ放題なら関係ない
ああ、美味しい・・幸せ
「そうだな・・っははは!リスみてーっ」
亮介は俺の顔がそんな可笑しかったのか、急に笑い出す
なんて失礼なやつだ、こんなに沢山食べれる機会なんてないんだ。リスみたいに口に詰めて何が悪い
「うるふぁいな」
「っはは、しかも口についてるから」
「えっどこどこ」
舌で口の周りを舐めても、「違う、違う」っと言われてなかなか拭き取れない
「ここ」
亮介の手が近づいて来たと思ったら、口元を指で触られる。そのまま生クリームがついた指を目で追っていると、ぺろっと亮介がその指を舐めた
「うん、やっぱり甘いな」
なんて平然と言う亮介に顔が熱くなっていく
たっ食べたーーー!!
しかも食べ方がえ、エロい!!
うわー・・かっこいい・・・
・・・いや!!そうじゃなくて!!
「亮介が周り見ろって言ったのに!」
「えっ?あっそっか。ていうか翔太顔真っ赤」
「あんなことされたら、誰でも恥ずかしだろ!」
「ごめん、ごめん」
何事もなかった様にパスタを食べ始める様子に、一人でやきもきしているのが、悔しくなる
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