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リビングにいる玲のところまで階段を降りていくと、テーブルにはトースト、ベーコンに目玉焼き、サラダが並んでおり、ぐぅっとお腹が鳴る
・・・美味しそう
「着替えてきた?じゃあ食べよう」
「うん」
キッチンから顔をだした玲にそう言われテーブルに座る
「いただきます」
「どうぞ」
玲も椅子に座ったところで、手を合わせてトーストを齧る
「美味しい・・!!」
分厚いトーストは外はカリカリなのに中はもっちりしていて美味しい。玲の家にある食べ物は全部高級品なのか、同じ食べ物でも全然違う
お腹が減っていたのか、ぱくぱくと口に入れていく
気づいたらあまりにも食事に夢中になっていて、ぱっと前を向くと、にこっと笑う玲と目がばっちり合う
「どうしたの?」
「いや・・」
何でか分からないけど気まずくて言葉につまる
今まで気づいてなかったから良かったけど、そんなに見られてたら食べにくい・・・
「こうやって毎日翔太と過ごせたら幸せなのに」
その言葉を聞いてぴくっと体が固まる
玲は俺の事好きだって言ってくれたけど、俺はその気持ちには答えられない。それなのに昨日は自分から求めてしまった。これじゃあ体だけ目当ての最低なやつみたいだ。正直昨日の事はなかった事にしたい・・・。けどそれはきっと無理だ。だから俺はちゃんと玲に自分の気持ちを言わないといけない
フォークをカタンッと置いて、玲の方を見る
「あの・・昨日の事なんだけど、俺どうかしてて、なんかもうよく分からなくて、自分勝手なのは分かってるんだけど、巻き込んじゃってごめん。俺は好きな人が」
「なかった事にはならないよ」
途切れ途切れ言葉を繋いでいくが、突然声が遮られる
「・・えっ?」
「だって昨日あれだけ翔太から俺を求めてくれたよね?あれは全部嘘だったの?」
「嘘ってわけじゃ」
「体の相性もいいし翔太も気持ち良さそうにしてたよね。それなのに何がダメなの?」
ダメって・・・。まず付き合ってもないのにそういう行為をすること自体がダメなんだと思う。それに俺は玲が好きだけど愛してはいない
「俺・・好きな人がいるから、もう玲とは」
「聞きたくない」
「ごめん・・けど玲にも分かって欲しくて」
「だから黙れよ!」
俺の声に被さるように叫ぶような玲の声と一緒に、バリンッ!とお皿がテーブルから落ち割れる音に体がビクッと揺れる
今まで美味しそうに皿にのせられていた食事も、床にぐちゃぐちゃになっている
前を向くと玲が目の前にある食器を、腕で振り落としていた
いつも温厚な玲が大きな声をあげて取り乱している様子に、何も言えなくなる
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