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学校を出て家までの通学路から帰っていると
「玲くーん!」
後ろから翔太君の声がする
もしかしてっ・・・
ぱっと後ろを向くと走ってこっちに向かって来る翔太君の姿があった
「どうして・・」
「はっはあっ、玲君っ遊ぼっ」
白い息を切らしている様子に、何があったんだろうと不思議に思う気持ちと、走って僕を追っ掛けて来てくれたことが嬉しくて、飛び跳ねたい気持ちになる
「勇太君と遊ぶんじゃ・・」
「勇太君とはみんなで遊ぶ約束だったから大丈夫だよ」
「けど・・僕の方が後に誘ったよ」
「うーん、だけど玲君と遊びたかったから!」
翔太君は僕の誘いを断ったら、僕が一人になるから勇太君の誘いを断った。きっとただそれだけなのに、初めて翔太君が僕を選んでくれて、翔太君を独占しているような気になる
周りに特別扱いされるのが嫌だったのに、皮肉にも翔太君の特別にだけなれなかった。
翔太君だけの特別になりたくて仕方ない
けど今少しだけ翔太君の特別になれた気がした
「僕を選んでくれた・・」
「うん!」
乾いた体に水が与えられたように、満たされる
翔太君だけが満たしてくれる
「翔太君、明日も遊ぼう」
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