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中学。
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中学校に入ってから、ある人と出会った。
そいつと関係が変わったのは、中2のある日だった。
「おーい、櫻輝ー。そろそろ1時間目始まるぞ。おきろー」
そう僕に声をかけてくるこいつは、中1の頃から同じクラスで親友の悠だ。
親友といっても、僕は悠のことが好きなんだけどね……。
でも、これは絶対言わないまま卒業する。
そう、…決めたから。
「んー、起こしてくれてありがと。そろそろ教室戻ろっか。」
「おう。」
そして、いつもの僕達の日常がまた今日も始まった。
1時間目2時間目と時間が過ぎていく中、悠に違和感が生まれた。
『なんか、今日の悠…どっか変…?』
そう思った俺は、悠に体調でも悪いのかと聞いた。
「体調が悪いなら、無理しないで保健室とか……」
「いや、大丈夫大丈夫!!」
「そう…?無理しないでね。」
「おう、……。あのさ、今日の放課後用事ある?
「え、?ないけど…」
「じゃあ、ちょっと屋上で待っててくれないか?話したいことがある。」
「う、うん。わかった。」
「ありがとな。」
悠はふっと笑ってから僕から顔を逸らし、黒板の方をみていた。
『なんだろ、…話って。』
そんなことを考えてたら、あっという間に放課後になっていて。
「えーと、確か悠は掃除だったよな?屋上いって待ってるかー!」
俺は1人で屋上に向かい、いつもサボる時に使っている影に寝そべった。
『僕も掃除手伝えばよかったか…?w』
ガチャ
そんなことを考えてたら悠が来たみたいだ。
扉の開く音がしたから扉の方をみたら、どこか緊張したような悠がいた。
「悪いっ、遅くなった」
「んーん、大丈夫ー!」
「早速で悪いんだけど…………」
「俺……………………」
「櫻輝のことが好きだ。」
え、………………?
まるで、時が止まったような感覚になった。
ずっと片想いのまま気持ちを伝えずに中学校生活を終えようと思っていたのに……
ポロリ
僕の頬に1粒の雫が伝った。
「僕も……………………」
僕のつぶやきは悠に聞こえたのか、ばっ、とこちらをみた。
「僕も、悠のことが好きだ……」
そういった僕の顔はきっと泣いて笑って変な顔だっただろう。
でも、僕は悠と両想いだなんて嬉しすぎて全てがキラキラ見えて………
屋上から見える夕日は、とてもとても、輝いていました。
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