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そんな顔しないで。
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なんで、悠がそんな顔をするの……?
どうして、そんな傷ついたような顔をするの……?
まるで、僕が悪いみたいじゃないか…………
でも、先に傷つけて裏切ったのは悠だ。
だから……………………
「ごめんね、話の途中に電話来ちゃって。」
「あ、……うん。いや…」
「やっぱなんでもない!ごめんね、朝から来てもらったのに」
「っ……うん、…。」
「じゃ、僕先生に用事あるから先いくね。」
そう言って僕は悠がこちらをじっとみているのを知ってある1点に注目させるように通り過ぎようとした。
「…っ!!!!櫻輝!!」
悠が、僕の腕を掴んでこっちに抱き寄せてきた。
「…………………何?」
自分でもびっくりするぐらい冷たい声が出た。
「いや、………………ごめん、なんでもない。」
「そう。じゃあ、後で教室で。」
僕は今度こそ悠から離れ、そのまま屋上を出た。
少し震える手と足を収めるように、階段の踊り場でしゃがみこんでしまった。
『これで…よかったんだよ………ね…?』
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