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嘘の告白5
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「トントンいるか?」
自室のドアの向こうから重低音の声が聞こえた。
机の上にある資料の半分は終わっているのだが、半分がまだ手付かずの状態だ。多分グルさんは提出が遅れていることに気が付き資料を回収しに来たのだろう。グルさんに心の中で頭を下げつつ声をかけた。
「どうぞ」
すぐにドアが音もなく開けられる。
映える金髪は窓から差し込んでくる陽光でさらに眩しく光っているように見えた。
その姿に見とれつつ、席から立ち上がると苦笑いで素直に謝る。
「グルさん、すいません。資料かたしきれなくて・・・」
グルさんは何を言ってるか分からないというようにキョトンとするが、机の上にある資料に気づき俺が謝っている理由が思いついたらしい。それと同時にグル氏は小さく笑うと言った。
「何を勘違いしてるんだ?俺は別に仕事を頼みに来たわけでも、急かしにきたわけでもないゾ。ただ一緒にお茶でもどうかなと思っただけだ」
「え?」
「そこまで不思議そうな顔しなくてもwwそれにトントンが思っている以上に俺は助けられている。ここで言うのもなんだがいつも感謝している。ありがとう」
いつもは礼など言わないくせに、たまに不意打ちで嬉しいことを言ってくるグルさんは本当にズルい。心の準備ができてるわけないので急に言われたら顔が赤くなるのを隠し切れないではないか。
「いや、全然・・・」
「ん?なんだ?照れているのか?そんなに俺が礼を言うのは珍しいか」
「はい」
ここで変にごまかせば更にボロが出てしまいそうなのであえて本音で返事する。
グルさんは率直な返答に思わず吹き出すと遠慮ないなと楽しそうに呟いた。
「トントンも言うようになったな」
「こんな集団に囲まれればさすがに俺でも変わりますよ」
「まぁそうだなww」
グルさんが楽しそうにしているところを見ると、どうしても戦争中なのかなと思ってしまうが今は欠伸が出るほど平和だ。こういう考えをする時点で俺も相当なひねくれものになってしまたのが分かる。
「ところで、お茶はいいんですか?」
「ん?先に二人で仕事をかたずけてからゆっくりしないか?さすがに今回はトントンに任せる所が多かったからな」
「そんなことないですよ」
「じゃあ何故終わっていないんだ?俺からみるとトントンはいつもと同じように仕事をこなしていたように伺える。それでも終わってないということはただ単純に仕事が多いからだ。だから俺も手伝う。負担をかけてしまってすまなかった」
手伝うと言うだけでいいのに、俺に対するフォローを加えるところにグルさんの優しさを強く感じることが出来る。俺はこういう小さい優しさに惹かれたのだ。
「そんなことないです。ありがとうございます」
「じゃ、さっそく取り掛かるか」
「はいッ」
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今回はtngrでしたね!さぁさぁややこしくなってきましたよ!
一応現在の関係をまとめたものをいつか出しますのでそれまでは自分の中で整理してくれると助かります。
ここでもう一度注意
・これは複数のCPが出てきます
・かなりの長編になる予定です
・必ずしもハッピーエンドではない(バッドエンドとも言ってない)です
これらの事が苦手な方は見ないことをお勧めします。
読んでくださってありがとうございました。
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