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プロローグ
兄の部屋のベッドで僕は
兄の友達に犯された
その人は、何度か家に遊びに来た事のある人だった
複数人のうちの一人だったけれど
僕は何故かその人を知っていた
だから誰もいない僕の家の前に立っていた時
何の警戒もなく家に入れた
何で僕は知っていたんだろう…
"ちょっとアゲハに似てんな、この角度"
僕の兄、アゲハの部屋に勝手に入り込んだその男に
飲み物を出した時だった
僕のうなじに男の指が触れる
弄ぶかの様に…
僕が硬直していると、その男は僕のうなじに顔を近付け熱いモノを押し当てた
熱い息がかかる
"名前は?"
"…さくら"
"フンッ、兄弟揃って女みてーな名前だな"
身を縮めていると、左右の視界からガッシリとした腕が現れ僕の体を捕える
…すごく…あたたかくて…
ほんの一瞬だったけど…
気付いたら僕は兄のベッドの上に伏していて…
後ろから…
"…!!"
後頭部を掴まれベットに上から抑えつけられて、男のもう一方の腕に僕は腰を持ち上げさせられて…
僕は不様にお尻を突き出していて…
痛さと恐怖で声なんて出なかった
…いや、出ていたのかもしれない…
メリメリと引き裂かれ、熱く鈍い痛みが押し込まれる
涙は止まらなくて
苦しさに僕の呼吸は浅くなる
「……」
「この事、アゲハには言うなよ」
アゲハの同級生…高校生なのに
男はベッドの外で煙草を吹かしていた
僕はベッドに伏したまま、兄の匂いを吸い込む
…所詮この男も僕ではなく、兄なんだ…
それが例えイカれた男同士の恋愛であっても…
男は煙草を口に加えたまま、僕に背を向け制服に腕を通した
「…げほっ」
「煙い?」
「……」
妙な所で優しさを覗かせる
少し振り返った男の左耳には、少し前にアゲハがしていた十字架のピアスをしていた
「……」
何も答えないでいると、男はつまらなそうに煙草を携帯灰皿に揉み消した
「…まあ、言ってもいいぜアゲハに
"山本竜一に犯された"ってよ」
「……」
僕が言わない、と思って言ったのだろうか…
これが僕の初体験だった
13才の春だった
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