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暗闇の中
妖しく光る桜の花びらが舞う
それは仄暗い川辺へと落ち
光を失う
流される
ゆらゆらと意思などなく
薄汚れていき
……沈む
「あああ、ぁぁあああー、…っ!あぁっ!」
水面に美しく浮いていれば
掬ってくれる人がいたかもしれない
…だけど
僕はもう
ここまで汚れてしまった
最後の砦だった心を
剥き出しにされ
思い通りにされる
ささやかな抵抗すらできないまま
相手の望むような反応をしてしまう事が
ただ体を思い通りにされただけより
……キツイ
「…ああ、ぁあぁあっ…ああーッ!」
…竜一!
あの日
崩れそうになった僕の体を
支えてくれた大きな手
その手はもう
僕を、掬い上げない…
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