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「パーティには出席したそうですね」
不敵な笑みに、僕は一瞬怯んでしまった
「……はい」
「しかし、あなた直ぐ会場から消えたそうじゃないですか」
「……」
押し黙る僕に、シンは更に畳み掛ける
「それじゃあ出席した意味などないですよね?
…まぁいいです
貴方も被害に遭われた様なので…
なのでもう一度チャンスを差し上げます」
シンはポケットから小さな紙を取り出した
「森崎さんに、今夜ここに来るよう言われています」
受け取った紙に目を落とすと、住所にビルの名前が書かれていた
「愛沢さんから、事件の解決を依頼されてます
相手と連絡は取れてますのでご安心を
貴方はくれぐれも、逃げる事などないようにして下さいね」
淡々と話し用が済むと、シンは僕の横を通り過ぎていった
まるで心などない、予めプログラムされたロボットの様に
気が進まないまま、僕は紙にあった住所を訪ねた
繁華街から少し外れた裏路地、古いビルの4階
狭いエレベーターに乗り、目的の場所に辿り着く
チャイムを鳴らすと、暫くしてドアが半分開き、男が顔を出した
「…どちら様?」
その男の髪は濡れ、バスローブを羽織っていた
「……あ、あの」
戸惑っていると、男の手が延び手首を掴まれる
そして引っ張られたかと思うと、僕は室内へ足を踏み入れ、背後でドアが閉まった
部屋の中には、何人かが慌ただしく動いていた
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