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それから暫くすると、マンションの側の車庫の中に駐車した。
改めてマンションと前に立ち、見上げる。
高層マンションだ…
慎『このマンションに住んでるの?』
穂澄『おう、行くぞ。』
慎『はぁい。』
エントランスも綺麗で。
エレベーターに2人で乗る。
穂澄『高い所は平気か?』
慎『うん、高い所好き。』
穂澄『ならいいけど、ベランダに出ても落ちんなよ?』
慎『なっ、子供じゃあるまいし…ベランダ出ていいの?』
穂澄『くくっ、いいぞ。』
話しながら歩くと着いたらしい。
鍵を取り出して開けて中に通された。
慎『お邪魔します…。』
穂澄『おぉ。』
開けると、男の一人暮らしにしてはとても綺麗で家具も黒を基調として統一されている。
雰囲気もとても好きだった。
慎『おれ、ここ好き。』
するとふわりと笑ってくれた。
ドキン…
さっきから、何だろう…。
穂澄『ベランダ、出てきていいぞ。』
慎『いぇーい。』
トコトコとベランダに出ると、思わず歓喜の声が出た。
慎『わぁ…綺麗…』
暗い夜空の下にある沢山の建物の灯。
いつもは当たり前のようにこの街を歩いていたけれど、こんなに綺麗だとは思わなかった。
穂澄『綺麗だろ。』
慎『うんっ…。』
穂澄『気に入ってもらえたようでよかった。冷えるから中に戻れよ?』
確かに体が冷たくなってきたので部屋に戻る。
慎『家に連れてきてくれて、ありがとう。』
目を見て言うと頭をわしゃわしゃと撫でられた。
穂澄『好きに寛げ。』
それから先生は少しだけ仕事部屋に篭った。
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