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どうかしてる
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昨日までは普通の世界だった。
男同士で群れて、エロ本回したり、好きな女の子のタイプとか話したりして。
なのに今、この状況はなんなんだ。
巨乳のアイドルだったはずのエロ本が今は、ムキムキの男、細っこくてか弱そうな男……。
そして、それを回して喜んでる男達……。
女子たちが見ているのは、男性アイドルの雑誌ではなく、女性アイドルの写真。
どれが一番タイプか、なんて話して盛り上がっている。
その中には、密かに俺が想いを寄せていたクラスのマドンナ、サクラちゃんがいた。
ハルキ「なんなんだよこの世界……昨日までみんな普通だったじゃねーか…」
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音が鳴って、サトルと俺は自分の席についた。何もしなければ、昨日と変わらないのに…。
それから一日中上の空で、全く授業の内容なんて入ってこなかった。
キーンコーンカーンコーン
サトル「ハルキ!ハールーキ!!もう終わったよ?早く中島先生のとこ行かなきゃ!」
サトルに声かけられるまで、終わったことに気付かないくらい俺はぼぉーっとしていた。
ハルキ「お、おう。悪ぃ。え?中島?」
サトル「さっき社会科準備室まで来なさいって言われてたじゃん!」
ハルキ「マジ?!」
サトルに急かされるまま、俺はカバンに教科書を詰め込んで、急いで中島先生がいる社会科準備室まで走った。
あいつに怒られるのはほんと勘弁だ。
全速力で帰り際の生徒達の間をかいくぐり、この校舎の一番奥の社会科準備室へ急ぐ。
ガシッ
ドンッ
突然腕を掴まれたかと思うと、そのまま引っ張られ、背中に壁がぶつかった。
とっさに閉じた目を開くと、そこにはレンの顔。
ハルキ「うわぁあ?!お前!何の真似だよ!離せよ!」
俺の顔の横に手がつかれ、もう片方の腕は俺の腕を掴んだまま離そうとはしない。いわゆる壁ドンというやつだ。男同士で何やってんだ。正気じゃない!!
それにしても俺より背の高いコイツの、上から見下ろす視線にいつもムカつくんだよ。
レン「廊下は走るなといつも言ってるだろ?お仕置きが必要だな。ハルキ。」ニヤリ
そう言ってゆっくり顔を寄せてくるコイツの足を踏みつけて、怯んだ隙に社会科準備室に走って逃げ込んだ。
あいつ…どうかしてる。
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