アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
招集
-
学校に着いてから、俺は自分の席を立つこと無く、ぐったりと机に突っ伏して一日を過ごしていた。
初めてだったのにあいつ…俺をめちゃくちゃに抱きやがって…。まだ腰も尻も痛い……。
カズマ「ハルキ元気ないね。昨日ヤったの?」
俺の隣の席でさっきの授業のノートをまとめながら、いつものクールな表情(真顔)で俺の図星をついてきたカズマ。何だかんだ鋭いからな…。
ハルキ「っ/// やってねぇよ!!」
サトル「照れなくてもいいって~。で、どの衣装使ったの?」
突っ伏した机の前にしゃがみこんで、満面の笑みのまま俺を覗き込んでくるサトル。あぁ…今こいつ俺の反応見て楽しんでやがるな…。
ハルキ「赤ずきん…」
サトル「へぇ~会長そっちが好きなんだ!てっきり紐の方かと…でもまぁ良かったね!ハルキもやっと処女卒業じゃん!」
カズマ「おめでとうハルキ」
ハルキ「嬉しくねぇよ!!///」
その後、サトルにはもうレンにコスプレ衣装を貸さないようにきつく注意した。半分はサトルのせいなんだからな!ついあの時は雰囲気に流されて言ってしまったけど…あんなの俺の本心じゃ…ねぇんだからな。
ピーンポーンパーンポーン
“2-C 川上ハルキくん。早乙女カズマくん。真鍋サトルくん。今すぐ生徒会長室まで来てください。”
突然響き渡ったレンの声に、教室だけでなく学校中が耳を傾けた。
生徒会長室への呼び出しって…まさか…この2人に何かする気じゃないだろうなレン!!
俺の心配をよそに、表情一つ変えないサトルとカズマ。レン本当の姿を知らないんだ……。
あいつは王子様の仮面を被った変態悪魔なんだよぉぉおおお!!!!
サトル「行こっか。黒瀬会長がお呼びだし。」
カズマ「行くぞハルキ」
俺は二人に引きずられながら生徒会長室を目指した。
なんだろうこの嫌な予感は…
嫌な予感ほどよく当たるからもっと嫌になるんだよなぁ…。
トントン
ガチャ
中から鍵が開く音がして、俺達は生徒会長室に入った。
そこは真ん中に高級そうな大きなガラスのテーブルと黒革のソファー、ちょうど正面にはまるで校長先生が座るような大きな木の机と広い椅子が置いてあるだけの部屋だった。
壁には今までの生徒会長たちが残していった実績などがガラス張りの棚にたくさん表彰として残されていた。
レン「君たちを呼び出したのは他でもない。今年の生徒会役員に君たち3人を推薦した。もちろん、断ってもらってもいい。君たち自身で決めてくれ。もし引き受けてくれるなら、俺の手に忠誠を誓うキスを」
毎年生徒会は、会長直々に選んだ人のみが入ることを許される。断れば規定数の人数をもう一度選び直すことになるらしい。
サトル「選んでもらえて嬉しいです。黒瀬会長」チュッ
カズマ「俺も、光栄です」チュッ
サトルとカズマは躊躇うことなく、レンの手にキスをした。
レン「ハルキ…あとはお前だけだ。ほら、どうする。」
レンは俺に近づくと、腰をぐっと引き寄せて耳元で囁いた。
レン「お友達の前で今日のノルマのあと2回、してやろうか?」(小声)ニヤリ
ハルキ「っっ// わ、分かった」チュッ
仕方なくレンの手にキスすると、満足げに笑って、早速話を始めた。
ソファーには俺たち3人が横並びに座り、向かいにレンが座った。
レン「カズマくんは部活動全般の仕事を担当してくれ。ちなみに、部活動を担当してくれている先生はサッカー部の顧問、松村先生だ。分からないことがあったら先生に聞いてくれ。」
カズマ「えっ//」
松村先生の名前が出ると、分かりやすいくらいに頬を染めるカズマ。こころなしか嬉しそうで、口角が若干上がっている。
レン「サトルくんは地域との連携の仕事を。この会社知ってるかな?うちの学校との連携は、春野マサトさんがしてくれてる。彼はとても優秀だから、今度会うときにでもじっくり話してくれ。」
サトル「分かりました!じっくり話します!」
サトルの目が一瞬怖いくらいにギラりと光った気が……。
レン「ハルキは…俺のサポート役を。」
それってつまり…秘書じゃねぇかよ。最悪だァー!!今すぐ辞めたいんですけどぉおおお?!?!
つーかこのメンツ……レンが仕組んだのか!?
俺ら完全に包囲されてる!!
カズマも顔真っ赤にして俯いてるし、サトルは目をキラキラ…いや、ギラギラさせてるし、レンもニヤニヤしてるし……。
ハメられた…。
レン「本格的な活動は来月からだから、それまでに各担当とじっくり話し合っておいてほしい。こるからよろしくな!」
キラッキラの王子様スマイルが炸裂したところで、俺達は解放された。
教室に戻ってきた俺達は、たちまち囲まれた。
男子「お前ら生徒会に入るんだろ!!俺も入れてくれよ!!まじすげぇ!」
女子「私も黒瀬会長の元で働きたい!!」
男子「黒瀬への忠誠のキス、したのか?!」
女子「ハルキくんはやっぱり秘書なの?!」
この学校では生徒会というものが特別視されていて、入るだけでその後の高校生活がバラ色になるとも言われている程だ。
特に今年はレンのせいで、より価値が増したとかなんとか…。
サトル「やっぱり黒瀬会長は王子様みたいだったなぁ~。ハルキもすごい人に気に入られちゃったね!僕も惚れちゃうかと思ったよ~」
ハルキ「あいつのどこが優しいんだ!?優しいところなんてひとつも…」
カズマ「あの人は優しいよ。俺が松村先生と自然に会えるようにしてくれたんだから。」
ダメだ。何言っても信じてもらえない。
きっとコイツらはレンの正体を知らずに卒業していくんだろうな…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 104