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いらない
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ん………。
いつの間にか眠っていたらしい。
時計はちょうど夜中の一時を回ったところ。
部屋はさっきよりも暗くなり、今は窓から差し込む月明かりだけがぼんやりと部屋を明るくしている。
体が重い。
そう言えば……
俺が床に投げ捨てたバッヂ…
横になったまま首だけを動かすが、確かにそこにあったはずのものが消えていた。
起き上がって部屋を見渡すと、勉強机の上に手紙と一緒に置かれていた。
手紙……?
“
しばらく学校休め。俺がなんとかしてやるから。
”
名前は書いていなくても、見慣れた字と口調で、レンが置いていったものだとすぐに分かった。
何なんだよ…
そんな優しさ、いらねぇよ…。
今優しくされたら…辛い…
また溢れてくる涙。
しかし今度のは、ただ失恋したことに対するものだけではなかった。
俺の体は勝手に動いていた。
ハルキ「…おい…起きろ……」
レン「……ハル…キ…?お前、自分から俺の部屋に入ってきたのか…。こんなこと初めてだ…」
気がついた頃にはもうレンの部屋に立っていた。
そして俺は言った。
ハルキ「……抱け。」
レンにめちゃくちゃに抱かれて全てを忘れてしまいたかった。アイツに抱かれたら惨めな気持ちになって、きっと振られたことなんてすぐに忘れられる。そう思った。
しかし、レンはそんな俺の考えなど分かっていたかのように俺を睨みつけた。
レン「お前は失恋したことを忘れたいだけだろ。俺に犯されればなかったことに出来るのか?お前は俺を悪者にして、自分が助かりたいだけだ。」
ハルキ「違う!」
レン「何が違うんだ。お前、起きてから1度でも鏡で自分が今どんな顔をしているのか見たのか?」
レンは俺の後ろを指さした。
それに従って見ると、大きな鏡に映ったのは目が真っ赤に晴れ上がり、また涙を流し、ぐちゃぐちゃになった惨めな顔…。
ハルキ「…毎日抱くんじゃなかったのかよ」
こんなこと、普段の俺なら絶対に言わない。
でも今はもうどうだって良かった。この気持ちが晴れるなら、俺の体がどうなろうが構わないとまで思ってしまったのだ。
レン「お前の都合なんか知らねぇよ。俺が抱きたいと思った時に抱く。だから今はもう帰れハルキ」
なんだよ…。
抱けよ。いつもみたいに乱暴に……。
くっ……泣
ハルキ「散々俺を振り回したくせに!!もう二度とお前とは会わねぇ!泣」
レンに背を向け、部屋に帰ろうと歩き出した瞬間、後ろから抱きしめられた。
ハルキ「離せよ…」
レン「離したら会えなくなるんだろ…そんなに言うなら抱いてやる」
レンは俺を抱き上げると、壊れ物を扱うように優しくベッドに運んで、下ろした。
なんだよこれ…いつもと違っ…
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