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撮影
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撮影のため、生徒会役員は今日の授業が免除になっている。俺たちは朝から慌ただしい現場で、プロのスタイリストや撮影スタッフに囲まれていた。
サトルが選んだ衣装を身につけ、軽くセットされた髪で学校中に作られた撮影セットへ移動する。その途中で廊下を通れば、授業中の教室から歓声が上がる。
特に王子様の衣装を身につけたレンが通れば、男女ともに悲鳴のような黄色い歓声が上がった。
その様子に満更でもない表情のレン。そんなレンの顔を斜め後ろからチラリと見上げると、なぜかイライラして、胸がチクリと痛んだ。
監督「じゃあまず、松村先生と早乙女君いきまーす」
2人が呼ばれ、セットの中に入っていく。
2人ともクールで大人なイメージの黒いスーツを着ていて、男の俺が見てもかっこいいと思えるほど、オーラが出ていた。
監督「2人は背中合わせに立って顔をこちらに向けてください。」
パシャッ
監督「今度は向かい合って、見つめ合ってください」
監督がそう言うと、2人は向かい合った。しかし、その瞬間、カズマの顔がかぁーっと赤くなり、なかなか目を合わそうとしない。
パシャッ
監督「照れている感じがいいですね~。でも頑張って見つめ合って!」
カズマ「む、無理…//」
カズマの視線はみるみる下に下がっていった。しかし、当の松村先生はカズマが照れているとは思っていないらしく、顎に手をかけグイッと上に持ち上げて、半ば強引に目を合わせた。
リュウヤ「早乙女?見つめ合ってって言われてるぞ。こっち向け。それとも、俺が相手じゃ嫌か?」
カズマ「先生っ//そ、そんなっ…ことは…ない……です。//」
先生が眉を八の字に下げて聞くと、カズマは唇を横一線に引き結び、真っ赤になったまま、覚悟を決めたように先生の目を見つめた。
パシャッ パシャッ
監督「じゃあ先生、片膝をついて早乙女君の右手にキスしてみましょうか」
監督の指示で先生は片膝をついて、カズマの右手を取って甲に唇を寄せた。
カズマは動けなくなったみたいに固まって、棒立ちのまま先生を見下ろしていた。しかし、その目は戸惑いや恥ずかしさだけでなく、愛おしさが感じられるくらいに、優しい目をしていた。
監督「2人は衣装チェンジに行ってください。次に真鍋君と春野さんいきまーす。では、お2人はこちらのソファーに座って下さい。少し足を開いて挑発的な感じでお願いします!」
カズマと松村先生が着替えに行くと、次にサトルとマサトさんの撮影が始まった。2人は監督の指示通りに黒革のソファーに腰をかけた。
カシャッ
監督「よし。そのまま真鍋君は春野さんの肩に頭乗せてもたれてみようか」
サトルは素直に指示に従ってマサトさんに体を預けた。少し恥ずかしそうにしながらも嬉しそうなマサトさん。2人は本当にお互いが好きなんだなと、見ているこっちまで伝わってくる。
カシャッ
監督「はい。じゃあ今度はそのままの近さで見つめ合って指を絡ませてみましょう」
マサト「っ……ゆ、び…//」
サトル「恥ずかしい?……いつもやってるじゃん…。手つなぐの好きでしょ?」
監督の指示に少し驚いたように目を見開くマサトさんの指に、躊躇なく指を絡めるサトル。その目はいつも学校で見る可愛さはどこにもなく、いつか見た獣のような鋭く意地悪な目だった。
パシャッ
監督「はい。2人も衣装チェンジしてきて下さい。次は佐々木先生、黒瀬シン君いきまーす。2人はそれぞれ足組んでソファー座りましょうか」
浮かない顔のシンとは対照的に、いつもと同じふわふわした優しい笑顔の佐々木先生。
シン「早く終わんねぇかな……」
アヤト「お兄さんから聞いたよ?川上君を襲ったんだって?好きなのかい?」
佐々木先生がカメラを見たままシンに問うと、明らかに動揺するシン。言葉こそキツいものの、顔は真っ赤で分かりやすいくらいに反応を示していて、それに気づいた先生がクスクスと笑っている。
シン「べ、別にあんたには関係ねぇだろ。//」
アヤト「関係ならあるんだよ。僕は君のパートナーだからね~」
パシャッ
監督「今度は黒瀬君が佐々木先生の膝の上に座ってみましょうか」
シン「なっ…//」
アヤト「お仕置きは後でじっくりしてあげるよ。今はほら。早くおいで。」
佐々木先生はシンを立たせると、腰を掴んで自分の方に引っ張り、膝の上に座らせた。
シンは初めこそ暴れていたものの、場の空気を察したのか、諦めたのか、恥ずかしかったのか、大人しくそこに収まった。
ここまでの撮影で、俺は違和感を感じていた。
生徒会の写真集ってこういう事なのか?こんなに絡むのか?こんなの見て喜ぶ人がいるのか?
何かおかしい気が…
ハルキ「なぁ。この写真集って本当に文化祭で売るんだよな?売れんのか?」
レン「あぁ。もちろん売るぞ。毎年完売してるけど、なにか疑問か?」
ハルキ「こんなの誰が見るんだろうと思って。だって普通の写真集にしては絡みが多くないか?エロ本とかじゃないんだしさ」
レン「ああ。今撮影している分は女子生徒に人気だな。このあとに撮影する分は男子生徒向けって感じだし。まぁ買う人のほとんどが男子生徒だから後半の撮影の方が大変だぞ。」
毎年そんなに売れるのか。
女子向けと男子向け、二つ作ることによって需要と供給が成り立つと……。なるほど考えたものだ。
監督「お待たせ~最後は会長と川上君だね。じゃあ2人は軽く抱き合って見つめ合おうか」
へ?
いきなり?
なんか俺たちだけ飛ばし過ぎてねぇか?
レンは俺の腰をぐっと自身の方に引き寄せ、顔も近づけた。プロのスタイリストにセットされたレンのいつもよりかっこよく見えてしまって、俺の心臓が意思に反してドキドキと音を立て始めた。
無駄にかっこいいんだよ……
シャッターが切られている事なんて忘れるくらい、のめり込みそうになる。
そんな時、下半身に変な感覚があった。
俺のアソコが気づかれない程度に反応し始めたのだ。
レン「ハルキ……なんで勃ってんの?」(小声)ニヤリ
グリッ
レンはそう言いながら、さらに腰を密着させてきた。こうなった原因はレンだ。今も自身のものを俺のものにグリグリと押し当ててきている。
ハルキ「お、お前っ……やめっ…こんな所で盛んなっ…ぁぁっン」(小声)
レン「今“お前”って言ったよな?それに盛ってるのはハルキだろ?」ニヤリ(小声)
ハルキ「え…ぁっ…今のは…違うくて…ンンッ」(小声)
変な声が出てしまうのを必死で口を抑えて止めようとしたが、レンはそんな俺の手を掴んで払い除け、耳元までぐっと顔を寄せて悪魔の囁きをした。
レン「後でたっぷり犯してやるよ」ニヤリ(小声)
そ、そうだった。こいつの事ちゃんと名前で呼ばないといけないんだった。もう最悪だ。今夜も多分、寝られないんだろうよ。
監督「いいよ~2人とも!!今度は会長が川上君を後ろから抱きしめてみようか」
そう言うと、レンは俺の方を掴んで反転させ、後ろから抱きしめた。そして今度は後ろから悪魔の囁きが聞こえてきた。
レン「ハルキが勃ってる所、写真で撮られてるぞ?それが写真になってみんなに見られるんだ。」(小声)
ハルキ「バカっ…言うなっ…勃ってない…」(小声)
まだ見て分かるほどそこは膨らんではいなかったが、あと少し刺激されれば、主張を始めてしまうくらいにはきていた。
レンはからかう様に俺の耳に息を吹きかけたり、囁いたり、バレないように首の後ろにキスしたりしてきた。
監督「2人できてるみたいに相性いいね~!じゃあ衣装チェンジしてきて下さい!」
これがあと何着も続くと思うと、俺は死にそうだった。撮影が終わると、レンから急いで逃げた俺はトイレに駆け込んで鍵をかけた。
そして、1人で声を殺して抜いた。
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