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信頼
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ガチャ
レン「ハルキ!!」
レンは俺の姿を見るなり立ち上がり、こちらに走り出て俺を抱きしめた。しかし、そんなレンの体を押して俺はすぐに離れた。
ハルキ「離せこの嘘つき。」
レン「ハルキ……」
ハルキ「理事長がやましい人だって?バカバカしい。あの人は素晴らしい人だった。お前とは違ってな!もうお前なんて信じねぇ!!」
レンの腕を振り払って、俺はみんなの元へ歩いた。
その場に呆然と立ち尽くすレン。呆気に取られているみんなの顔。
みんなコイツに騙されているんだ。
サトル「ハルキ何があったの?」
カズマ「黒瀬会長すごく心配してたんだぞ?」
ハルキ「心配?心配するような事なんてねぇよ。むしろあいつといるのが一番危険だった。」
それから俺はサトルとカズマに理事長とのことを話した。すると、2人も驚いたような顔をして顔を見合わせた。
アヤト「理事長は本当に何考えてるか分からない人だから……黒瀬会長は決して間違ったことを言っている訳では無いと思うよ?」
佐々木先生まで……
なんでレンを庇うんだ?
俺を何度も無理やり犯して、心も体も奪ったやつなのに……。もう誰も信じられない。
俺は…………
レン「ハルキ!!」
俺は立ち上がると、この部屋から飛び出した。
走って走って、家に帰り、自分の部屋に引きこもった。
母「ハルキ…どうしたの?」
心配そうな母さんの声も無視して、部屋には鍵をかけ、ベッドのシーツにくるまった。
最初からみんな俺を騙してたんだ。
このベッドで寝る度、心の底から溢れ出す感情に馬鹿みたいにドキドキながら、毎日毎日レンの事を考えてた。でも今は、レンにされた酷い事ばかり思い出す。
力いっぱい自分の体を抱きしめた。爪が両腕に食い込む。その痛みと自分の惨めさに唇を噛み締めて涙を堪える。
この体は……あいつに汚された…っ。
そんなの俺は望んでなかったのにっ……あいつの言いなりになって…俺はどうかしてたんだ!!あいつに何度も入れられて、犯されて、奥まで突かれて、かき回されて…中に…汚い…汚い汚い汚いっ!!
そんなやつを好きになりかけてたなんて…本当にっ…
トントン
誰かがドアを叩いた。
俺は眠っていたらしい。
部屋の中はもう真っ暗で、枕元の時計は九時を指していた。
トントン
優しく叩かれている音からして、母さんかな…。
のろりとベッドから足を出して、一歩一歩ドアに近づいて、ドアノブに手をかけた。
その時、ドアの向こうからここにいるはずのない人の声が聞こえた。
ガチャ
ハルキ「っ理事長!?」
ドアを開けると、ちょうど目の前に理事長が立っていた。突然ドアが開いたものだから、驚いた顔をして俺を見下ろしている。
しかし、すぐに優しい顔に戻った。
ハヤト「突然ごめんね。汗 もう少し君と話がしたかったんだ汗 ご両親ともね。」
ハルキ「そ、そうですか…」
理事長と一緒に俺はリビングへ降りた。
するとそこには、驚いた顔をする父さんと母さんがいた。二人は並んでテーブルに座っていて、俺たち二人を待っていたかのようだった。
ハルキ「あ…えっと………」
ハヤト「改めまして、今日は突然押しかけてしまってすみません。ハルキさんが通っていらっしゃる学園の理事長を務めております。佐々木ハヤトと申します。」
母「ハルキ…本当に出てきたわ……。理事長先生がまたなぜ家に?」
ハヤト「同じ学校の黒瀬レン君はご存知ですよね?」
父「はい。ハルキの幼なじみで婚約者です。」
ハルキ「婚約してねぇって!俺は認めてねぇぞ!!」
理事長の前でなんてこと言うんだよ父さん!!
もうアイツなんか俺の幼なじみでもねぇ!!
ハヤト「そうです。それについてお話しに参りました。ハルキさんは黒瀬くんに脅されて婚約の話をされてしまったんです。だからハルキさん自身は認めておりません。我が校としても人を脅して自分のものにしようとするなど許しておけません。」
え?脅し?
まぁ、確かに脅されたようなものだけど……。
ハヤト「そこでしばらく私が二人の様子を見守ることに致しました。本来なら担当教諭の仕事ですが、今は別の仕事で手が離せないと…………。ですので、私が」
2人とも顔を見合わせるなり、少し不思議そうな、残念そうな顔をして俺を見た。
どうやら理事長の話を信じきってしまったらしく、レンとの縁談は破棄しようと話し始めた。
俺は俺でその方が都合も良かったし、何も口を挟まなかった。
話が終わると、カウンセリングと称して俺と理事長は2人で俺の部屋に入った。
部屋には鍵をかけられ、電気は点けず真っ暗なまま、二人ベッドに腰掛けた。
なんだろう。この状況のせいなのか、心臓がドキドキしてくる。まるで脳が理事長に恋してると錯覚するように…。
ハヤト「ハルキくん。黒瀬会長のことはどう思ってるんだい?」
不意にそう聞かれ理事長の方を向くと、月明かりに照らされた美しい顔と、キラリと光る目が俺を釘付けにした。
ハルキ「あ、えと…その//……あいつは…嫌な奴です」
ハヤト「へぇ。どんな所が?」
ハルキ「っ…あなたの事を…悪く言ったり…俺の気持ち無視して…っ」
ハヤト「ほう。じゃあハルキくんは黒瀬会長の事、好きじゃないんだね」
ハルキ「え?!好き?!冗談じゃないですよ!あいつなんて好きになるわけないでしょ!俺を無理矢理犯し…あ、いえ何でもないです…」
ハヤト「君…黒瀬会長に無理矢理やられたんだ。今までに何回ここに咥え込んだんだい?何回種付けされた?あの子はどんな風に君を犯したんだ?」
さっきまでの空気が嘘のように、二人の間に突然甘い空気が流れ始めた。身の危険を感じた俺は理事長から離れようと少し距離を取るように、体を仰け反らせた。
ハルキ「あ、あの理事長…?」
ハヤト「ハヤトと呼びなさい。ハルキ…」
どんどん距離を詰められた俺は、腕を掴まれ、気がついた時にはベッドに押し倒されてしまった。
ハルキ「離してくださっ!!ハヤトさん!」
ハヤト「ハハハ笑 冗談だよ笑」
突然俺の上で笑った理事長は、笑いながら俺から離れた。正直、冗談とは思えないスピードで押し倒されて、力でも全くかなわなかった。これが大人の力……。そう思い知らされてしまったようだった。
ハヤト「ごめんね。でも必死すぎて…フッ笑 可愛すぎだよ笑 これじゃあ簡単に黒瀬会長に犯されるわけだ笑」
理事長の冗談に付き合わされた挙句、自分の口からレンに犯されたことを告白してしまった俺。しかもバカにされた。もう恥ずかしくて理事長の顔が見れなかった。
ハヤト「心配しなくていいよ。君の婚約は今日で破棄されたことだし、これからは黒瀬会長の言いなりになる必要は無い。いつでも私のところに来ればいい。きっと助けてあげられるからね。」
優しく頭を撫でながらそう言って笑うこの人が、少しだけかっこよく見えてしまった。
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