アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
自分で言うのもアレだけど、俺はそこそこ人気があるらしい。
彼女もいたし、今も作ろうと思えばすぐ作れると思う。
初体験も中学の時だし、性の方に関しては相当乱れた生活を送っていた気がする。
あの事件が起きてから尚更だ。
「なーごーみー!おはよーう!」
聞きなれた声が段々と近づいてきて振り返ると突然ヘッドロックされて前によろける。
「痛…っ、…悠太郎、声でかい」
にひっと目を細めて笑う、同じクラスでバスケ部の悠太郎。
いい意味でも悪い意味でもバカな奴だけど、大切な友達。
「お前今日朝練サボったろ〜、寝坊か?」
「ごめん、明日からはちゃんと出るから」
昨日のアルコールが残ってる中で頭を揺さぶられて若干気持ち悪さにやられたけど、笑顔を作る。
「悠太郎、和、おはよ」
「おはよ」
「はよーっす」
先に席にいた涼が心配そうに俺を見たから、少しだけ微笑んで軽く肩を叩いて前の席に座った。
元々涼にも話すつもりはなかったのだけれど俺の単純なミスでバレてしまって、正直に話した。
それを知っても変わらず接してくれてる事にすごく感謝してる。
悠太郎には…言えてない。
何度か打ち明けようかと思ったけどどうしても言えなかった。
明るくて友達思いで、馬鹿正直で真っ直ぐすぎる悠太郎。きっと俺の本性を知ったら幻滅して離れて行ってしまう。
二人共とも大切な友達だから。
失いたくない。
話せない、打ち明けたい、話したい、言えない。
一緒に遊んでる時すごく楽しいのに、そんな気持ちがふっと湧いて、罪悪感に押しつぶされそうになる事がたまにあった。
そんな葛藤と戦いながら毎日を過ごしていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 265