アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
「今日は大人しく帰んな」
「え、あっ…」
そう言われてタクシーの中に身体を支えられながら乗り込んだ。
「すみません、この人ここまでお願いします」
そう言った白さんの手には俺の財布と学生証が握られていた。
「は、え…っ?!俺、え?!」
ズボンのポッケに手を当ててみると何も入ってなくて、間違いなく俺の物だった。
迂闊だった。いつ落としたのだろう。店で飲まされてる時に置いていったのか?
酔ってて全然記憶がなかった。
ていうか、学生証見たってことはこの人俺が未成年だってわかってて…
「これだけあれば足りるよね、はい」
「え、いや…こんなにかかんないです!」
俺の財布と共にスッと万札を渡されて慌てる。
何だこの人、何でこんな面倒見てくれるわけ。
「悪いです、こんな…っだって!」
「…あー、もう、よく喋る口…」
苦笑いしながらそう言われて頬を撫でられた。
それだけなのにアルコールのせいなのか、ビクッと身体が反応した。その反応に驚いて俺を見つめる白さん。
(うわ…何反応してんだ俺…)
助けてくれた人なのに。ただ触れられただけなのに。それにすら高揚する身体が恥ずかしくて。軽く涙目になり真っ白な彼を見上げた。
「……」
しばらく見つめ合えば先に沈黙を破ったのは彼の方で、少し屈んで伏せた目が色っぽい顔が近づいて来たと思えば、そのまま頬を包まれて唇を塞がれた。
「……?!?!」
ただ唇が重なっただけ。なのに離れる時にちうぅと軽く吸う仕草が狂気的にエロかった。
「未成年がこんな所きちゃダメだよ?」
去り際に耳元で俺にしか聞こえないような声でそう呟いてもう俺に背中を向けていた。
俺はその背中を呆然と見ることしか出来なかった…
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 265