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アフターセックス。
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AM04:17。
玖音さんが店から出てくるのをエレベーター前で待っていた。
「…明日休みでよかった」
確か何日か前に俺はこう決意したはずだった。
『もうこんなことはやめよう』と。
その決意がいかに脆くて弱かったのかを今とても痛感している。
「お待たせ。変なのに絡まれなかった?」
店から出てきて帰るモードの玖音さんは緩いパーカーをきていてさっきまでの決め決めの髪型を無造作に乱して、とてもラフなスタイルだった。
それでも決まってるのがずるい。
「大丈夫っす」
「じゃあ行こっか」
当たり前のように手を握られてホテルに向かう後ろ姿に「この人慣れてるな」とぼんやり考えていた。
別にセックスを求めて来たわけではなかったんだけど…まさか誘われるなんて思いもしなくて、誘われたら断れるわけなかった。
「あの玖音さん」
「言おうと思ってたんだけど敬語使わないで、名前も呼び捨てでいい」
「…玖音」
今まで敬語を使ってた相手に突然タメで喋れと言われても…戸惑うけど、違和感を感じながら名前を呼べば満足そうに笑うから…ずるい。
「俺男だけど…大丈夫?」
「え、今更?面白いこと聞くね」
真面目な質問なのに笑われた。
女性経験は絶対あるだろうけど、男性経験なんてある男の方が少ないんだから、変に思われないか心配だった。
「んー、確かに男の子を抱いた事はないからちょっと不安だけど、知識はあるから安心してよ」
「いやそうじゃなくて…変に思ったりしませんか?」
「全然。和くん可愛いし、男が抱きたいなって思う気持ちもわからなくないよ」
俺より少しだけ高い目線から頭をくしゃくしゃと撫でられた。
格好いいなあ。
男の俺から見ても格好良いって思うんだから、女子が黙ってるはずないよな…
あの後も結局『レオンさん』があがるまで女の人がずっと付いてたし…
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