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我慢期間の埋み火。
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玖音が転校してきたのが七月。
それからほんの何日間かで色んなことがありすぎたけど…気づけばもう夏休みに入っていた。
体育館の隅っこでスポドリを流し込む。
三年になれば部活は引退。きっと部活最後の夏休みを過ごすことになるだろう。
最近身体動けなくてまともに動けてないし…ちゃんと参加しないと悠太郎がうるさい…
「和ー、そろそろ再開するぞ」
「おー」
悠太郎は先輩達が引退して、今のチームを引っ張ってる頭みたいな感じ。
ガタイもいいし、人望もあるからみんなが自然と頼るのもわからなくない。
夏休みに突入して一週間。
俺はほとんどを学校の部活動に費やしていた。
インターハイも近いし、選抜メンバーだから引き締めていかないと…
夏休みに入る前。俺は悠太郎の逆鱗に触れた。
「和…お前最近練習休みがちだよな」
唐突に声をかけてきた悠太郎がめちゃくちゃ不機嫌なのはすぐわかった。
「ああ…ごめん…」
「甘ったれてんじゃねえ!!お前レギュラーなんだぞ!!何一丁前に練習サボってんだ!!!あ!?」
ひーっ?!?!
め、めっちゃ怒ってる!!!
「ちょっと悠太郎落ち着いて」
間にいた涼が殴りかかりそうな勢いの悠太郎を宥める。
確かに悠太郎が怒るのはごもっとも。
レギュラーに入れない奴が一生懸命練習してる中、選抜である俺が練習に参加してないってのは…おかしい。それはわかってる。
…けど…
(身体バキバキでとても運動できる状態じゃないんです…っ!)
連日の激しい行為のせいで全力で走ったりするのがとんでもなくしんどい。
てか歩くのも辛い。
そんな身体で参加してもまともに練習出来ないと思った俺は間を開けるようになっていた。
確かに、たるんでるのは俺だ。真面目に練習してる悠太郎たちからしたら面白くないだろう。
「…俺はお前の友達だけど、部活の仲間でもある。後輩とか同期が頑張ってるのに才能だけでお前を優遇するってのは出来ない」
悠太郎が言った言葉に黙ってしまう。
そこまで背の高くない俺がレギュラー入れてるのは、自分で言うのもなんだけど…そこそこの才能があるから。
周りを見て動くけて小回りがきく。遠くからのシュートも割と得意だし持続力がある、って中学の時のコーチに言われたことがあってそれなりに自信もある。
けどそれに頼って練習を疎かにしてる俺に、悠太郎は怒っていた。
いかに浅はかだったを思い知らされて反省した。
八月の初旬。
インターハイが控えてる。
悠太郎が部活馬鹿なのも知ってる。
だから俺はそれに応えないといけない…
「…ごめん、明日からちゃんと出るから。約束する」
…だからまずそのためにしないといけないのは…
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