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案の定荷物を抱えて戻ってきた悠太郎に捕まってめちゃくちゃ事情聴取されたけど
相手が男で、尚且つお前が友達になりたいって言ってる真白くんだよなんてことは言えるわけない…
幸いなのが涼も悠太郎につれられて事情聴取に参加してることだ。
なんとなく察してくれて細かいことは突っ込まないでいてくれた。
「お前付き合ってもないのにキスマークとか…っ!いつのまにそんな大人の階段登ってんだよ!俺よりチビのくせに!!」
「いや、身長関係なくない?」
「ずるいぞ!!なんだそのモテモテ人生!!」
「別にモテてないし…」
「嫌味か?!それは嫌味か!!!」
「あーもう、うるさいから悠太郎」
涼が間に入って悠太郎を抑える。
なんかいつもこんな感じだな俺ら…
「和に彼女とか彼女候補がいたって可笑しくないでしょ。顔はいいんだし」
「顔はってどういうこと」
「言葉のあやだよ。和がいい奴なのはもちろん知ってるよ」
目を細めて笑う涼。
…なんだよ、急に褒めるのやめろよ…
「悠太郎も騒ぎすぎ。和が話してこないってことは隠したいって事なんだからそんなに問い詰めるなよ」
「だって!」
「ちゃんと和が話したいなってなったら聞くから。それでいいだろ?」
「……わかった」
「じゃあほら。準備に戻るよ、和も」
渋々って感じで悠太郎が納得してクラスの輪に戻っていく。
ずっと前から思ってはいたけど、涼って大人だなあって改めて思った。
「…涼ごめんね、ありがとう」
一言だけそう伝えたらぽんぽんと背中を撫でられた。
「悠太郎もああいう奴だけど悪いやつじゃないからさ、いつか話してやれよ。俺からじゃなくてお前から」
「…そうだね」
にこっと笑って見せる。
そうだな…ちゃんと悠太郎にも話さないと…
「そういえば文化祭は?彼と一緒に回ったりするの?」
「少しだけだけど…悠太郎と涼とシフト別だからさ、その時に。あんまり一緒にいる所見られるとまずいし」
「そっか、よかったね」
「うん」
照れくさくなって笑えば「惚気顔」って肩をつつかれた。
涼、
いつも頼ってばっかで、心配かけてごめん。
いつも助けてくれて、俺を理解してくれてありがとう。
お前と友達でよかったって心から思うよ。
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