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それぞれの思い(悠太郎side)
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正直和のカミングアウトを、全て受け止めきれたわけじゃなかった。
高校一年の秋にうちに転校してきた和。
俺とはクラスは違くて、部活で一緒になった奴。
俺と十センチも違くて、小柄でスポーツマンとしては細い体つきをしてる。
弱そうだな…それが第一印象。
性格も比較的穏やかな方でほわほわってした何かがいつも周りにある感じだった。
きっとそんなに話すこともないだろうなって思ってた。
けど、和のバスケを見て目を引かれた。
体格差をカバーする細かい動きやテクニックに気がつけば食い入るように見入ってた。
特別華があるわけじゃないけど、全体を見て動いてる。
すげえ…
「黒田くん即戦力ですね…」
「ああ、ちゃんと自分の役回りをわかってる」
横でマネージャーと監督がそう言ってるのが聞こえた。
…すげえ、なんだあいつ…
…友達になりたい!
「なあなあ!!俺赤西悠太郎!!一年生!!よろしく!!」
「え…っ、あ、うん、黒田和。よろしくね」
和の初部活帰りに俺が声をかけて、そこから仲良くなって、元々友達だった涼と和がクラス一緒だってこともあってよく三人でいるようになった。
すぐ打ち解けて遊びに行ったりするようにもなった。
「…なあ〜和ってモテるだろ」
「へっ?!何いきなり…」
「顔もいいし?!運動神経いいし?!コミュニケーション力高いし!!羨ましすぎる!!」
「何だそれ…」
しばらく隣にいたら嫌でもわかった。
特別めちゃくちゃ美形!ってわけじゃないけど整った顔して雰囲気可愛くてその上性格もいい奴なのが腹立つ…
あとたまに、たまにだけど色気?ってのかな
それがすげえ出てる時がある。
タメなはずなのにめちゃくちゃ大人に見える時。
その時は特に気にしてなかったけど、今ならわかる。
薄々和はそういう経験豊富なんだろうなって勘づいてはいた。
けどまさか男に抱かれる側だとは思ってなくて、聞いた直後は混乱した。
でも和は泣きながら、一生懸命俺に打ち明けてくれた。
きっと話すの怖かったんだろうな…
男に抱かれるとか無理!って自分では思うけど、別に和がそうだからって白い目で見たりしない。
そんなんで嫌いになったりなんかしねえよ、ばか。
ただ涼は知ってたってことに仲間外れにされた気分でちょっとムカついたから冗談で軽く叩いたら和に力入ってなくてぶっ飛ばしてしまって焦った(てへ☆)
そっか、
最近なんかやけに雰囲気可愛くなったなって思ってたけど、
恋してるからなのか。
男でも恋すると変わるんだ…
泣いたり、笑ってたり、照れてたり、
全部真白くんのことが好きだから。
「頑張れよ和」
色々障害が多そうだけど
和の好きって気持ちは伝わってほしいって思う。
ただあんまり和傷つけるようじゃ俺らが許さないけどね、なーんて。
大切な友達だから、
和の想いが届きますように。
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