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【短編】学年トップとの勉強法。
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「ここテストにでるから覚えておけよ〜」
最近先生達みんなこれしか言ってない気がする…
やっとこの間中間が終わったと思ったらすぐ期末テストの期間に入る。
めんどくさい…
勉強が苦手な俺にとってはほんとに苦痛だ。
(あー…身体動かしてえ)
机に突っ伏して窓の外を見る。
冬のウィンターカップ予選も終わってしまったから部活動も大人しくなったしテスト期間だからめちゃくちゃ暇だ。
勉強しなきゃまずいんだけど…やる気なんねえなぁ
テスト期間の放課後は学校に夜まで残って勉強するのがいつもの俺と悠太郎と涼の流れ。
家に帰ると誘惑が多すぎてテストで散々な結果を取った過去があるからそれ以来学校に残ることにしてた。
わかんないとこあったら先生に聞きに行けるし一石二鳥。
「涼これわかんない!!!」
「…あのさ、少しでも自分で考えないと身に入らないと思うよ」
「考えた結果わからないから聞いてるんだろ!?」
「なんで偉そうなの」
相変わらず三人でぎゃあぎゃあしながらも教科書とノートを開く。
騒いで全くやってないように見えるかもしれないけど意外とちゃんと進んでる。
…進んで…る?
(…いくら見ても意味がわからん…)
目の前の数学の問題集をみて手を止める。
数学がめちゃくちゃ苦手だった。
いつも勉強しても最高60点位しか取れないこれが俺にとっては難関だった。
「ダメだあ…一旦置いといて別の教科やろうかな…」
「和くん帰んないの?」
ほかの教科やろうかなってカバンを漁ってたら教室の前から声をかけられて見たら玖音がだるそうに壁に寄り掛かっていた。
「あー…俺テスト期間学校で勉強することにしてんだ…だから先帰ってていいよ」
学校閉まるまで残るのが普通だったから待ってもらうのも悪いからそう伝えるとリュックを下ろして俺の方に近づいてきて机の上を覗き込まれた。
「数学?」
「うん…苦手なんだ」
玖音がペラペラと俺のノートをめくって問題を眺める。
「Σ(シグマ)の公式ちゃんと覚えてる?」
「え、あー…微妙」
「まずそれ覚えないとこの範囲キツいからそこからだね」
俺の向かいの席に座って何も見ずにサラサラと公式を書きだす。
え…
「とりあえず和の公式三つ。これ頭にいれて理解するところから」
「……」
「…和くん聞いてる?」
「いや…え?」
きょとんと首を傾げてる玖音。
え、え?
玖音って頭いいのか…?
俺のそんな気持ちを読んだかのように悠太郎が「そうだ!!」と声を上げた。
「真白くん学年トップじゃん!転校してきて早々上位者のトップ10の中に食い込んだって有名なってたもんね」
え、
えええ?!
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