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「Σa初項からn項までってのはaがn個並んだ数列って意味。だから公式はaのn倍だからanになるんだけど、ここまでは分かる?」
「あ…うん」
「じゃあ二つ目」
あの後「教えてあげるから家おいで」って言われて玖音の家に来た。
隣で淡々と数式の説明をしてる。
そういえば最初の頃に悠太郎が成績トップでイケメンだって騒いでたのを思い出した。
マジで頭良かったのか…
根本的に理解してなかった俺にとってはめちゃくちゃ分かりやすい説明ですげえ助かった。
「総和の公式がn(n+1)/2だからこの問題に使うのが…」
ちらっと横目で玖音を見る。
…眼鏡してるの見るの初めてかも…格好いい。
邪魔なのか髪をテキトーに結んでる無造作でやる気のない雰囲気が色っぽくて、いつもと違くてドキドキしてた。
「……ってことだから、これ解いてみて?」
「へっ、あ、うん」
突然目が合って意識が数学の方に戻る。
(やべ、あんまり聞いてなかった…)
玖音が立ち上がっていなくなってる間に問題に向かう。
せっかく教えてくれたんだからせめてこれは解かないと…
えーっと、2k+1がkになるから?公式がこれで…こうで…
足りない頭をぐるぐる働かせてなんとか解く。
「どうだ!」
バッとノートを広げて戻ってきた玖音の前に見せる。
ちょっとびっくりしてたけど笑って受け取ってソファーの上に座ってノートを眺めてた。
「…うん、正解」
「!」
くしゃりと頭を撫でられて嬉しくなる。
それこそ尻尾がついてたらぶんぶん振ってるであろうくらい。
そんな俺を見てふふっと笑って床に座ってた俺を自分の足の間に引き寄せられた。
「問題一問解いただけなのにかーわい」
「だ、だって、一人じゃわかんなかったし。…てか玖音ってマジで頭良かったんだ」
「なんで疑われてたの」
苦笑いしながら「去年一回やってる範囲だし」って言って、ああなるほどと思った。
でも多分それだけじゃなくて元々が頭いいと思う…だっていくら一回やったからって全部覚えれるわけないし。
上を見上げると俺を見下ろしてる玖音と目が合って、どちらからともなく唇が重なる。
眼鏡がこつっと顔に当たって玖音が少しだけ眉を寄せる。
「キスするのに邪魔だね」
「…玖音眼鏡なの知らなかった」
「そこまで悪いわけじゃないから、勉強する時だけ」
そう言って眼鏡を外して机の上に投げれば顎を固定されて深く唇を奪われた。
結び切れてない中途半端な長さの髪が頬に垂れてくすぐったい。
(……って、ちょっと…これ…)
「んん…ぅ?!」
ホールドしてる膝を引っ張って離れようとするけど時すでに遅し。
あっというまに舌を絡め取られて吸われてその気にさせられてしまう。
ちが、勉強…っ勉強しなきゃまずいのに!
「ぷ、ぁ…っま、待て待て…!まだ終わってな…」
「勿論ちゃんと続けるよ」
「…ふ…ぇ?」
ぼけっと視界が霞む先で厭らしく舌なめずりをする玖音にゾクッと背筋か震えた。
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