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「…なんか思ってたより立派な旅館なんだけど…」
「いいとこ選んだから」
眠ってる間に目的地に着いたみたいでバスを降りたら想像を超えた立派な建物とか雰囲気に圧倒された。
…まじでこれ二人分出せるってどんな金持ちだよ。いくらバイトしてるだけでこんな稼げるもんなの?!
これは…俺でちゃんと返しきれるんだろうか…
悶々としてる間に玖音が手続きをして部屋の鍵を渡される。
「行こっか」
差し出されたその手を取ると誘われる様に引き寄せられた。
ぐっと顔が近くなって顔が熱くなる。
まだ部屋じゃないのに、二人きりじゃないのに、熱くなる身体を抑えられない
「…またそんな顔で煽る」
「ふぎ…っ」
ぎゅっと鼻をつままれて変な声が出た。
く、苦しい…
「んぅ…」
「喘がないの」
「はぁ?!喘…っ、ない!」
反論したら「はいはい」って笑いながら手を離されて荷物を持ち直して部屋に向かおうとした
「あの〜、お二人なんですか?」
ら、なんか華やかな雰囲気を後ろに感じで二人で振り返ると年上っぽいお姉さんたちが近づいてきてた。
…この人達、さっき駅前にいた人
目的地一緒だったんだ
俺が固まるのと対照的に玖音は慣れてるのか「そうですけど」って答えてた。
…なんか嫌な予感する
「私たちも女子旅なんですけど、よかったら一緒にプール行きませんか?」
はい嫌な予感的中!!
やっぱりあの時から目付けてたんだろう
最近横に玖音いるのが当たり前だから忘れてたけど、自分もそこそこモテる事思い出した。
そりゃまあ男二人だけでいたらフリーだと思って声かけられても当然か…
けど、でも…
困って振り返ると「どうする?」って感じで笑ってる玖音と目が合った。
…わかってるくせに
女の人達に見えないところできゅっと玖音の服の裾を握りしめる。
けどそれだけじゃわかんないって言われてるみたいに首を傾げられた。
意地悪すんな、くそ…
「…だ」
「ん?」
「……嫌だ」
玖音にしか聞こえない声でそう伝えたら、満足そうに笑って
「誘いは嬉しいけどごめんね。ゆっくりしたいんだ」
ぱちんっとお得意のウインクで色気ダダ漏れさせてそう言えば女の人は目をハートにして「わかりました〜」って去っていった。
傷つけずに断るテクニック…
「…流石ホスト」
「やったことないから」
居なくなったのを確認して二人で顔を見合わせて笑った。
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