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「玖音くん今日初めてじゃないんですか?!」
詰め寄られても動じないで「そうだよ、初めて」って普通に返した。
そしたら後ろにいた二人がくすくす笑って雪乃ちゃんと俺に向かって笑った。
「いやびっくりだよね〜しばらくコケまくってたけどコツ掴んだらすぐ滑れるようになっちゃってさ〜」
「詩織ちゃんと穂乃香ちゃんが教えるの上手だから」
「またまたぁ、玖音くんのポテンシャル高いだけだって」
いや高すぎだろ!!
スノボ初日でジャンプ台挑むとかどんな才能だよ!
未だ驚いて何も言えないでいる俺を見て、得意気に笑っていきなり抱きついてきた。
「っわ…!」
「やったー滑れるようになった」
いつもより声のトーンを上げてじゃれるように体重を乗せられて慌てて支える。
周りから見たらただ滑れるようになって嬉しくて抱き着いてるようにしか見えないだろうけど俺は気が気じゃなかった。
「玖音…っちょっと…」
玖音にしか聞こえない声で離れようと催促するけどぎゅっと強く抱き寄せられて耳元に顔が寄る。
「惚れ直してくれた?」
掠れた声がエロくてびくっと身体が反応した。
離れる時に目が合ってふっと小さく笑ってすぐ女の子三人にもハイタッチしに行った。
…やばい、やばい…
「っ俺トイレ行ってくる!!」
「えっ、あ、行ってらっしゃいです〜!」
ボード付け直して一気に下って行く。
風が頬に当たって冷たくて気持ちいはずなのに、全然熱が引いてくれない…
「…ばかやろー…格好いいことすんな…」
滑りながらぼそっと小さく漏れた声を掻き消す。
これ以上惚れさせて俺にどうしろって言うんだよばか…
ドキドキする胸を抑えてロッジで一人で項垂れてるとしばらくしてみんな戻ってきて一緒に昼飯を食べてそこで三人が早めに帰るらしかったので見送って別れた。
色々教えて貰ったし写真とかも撮ったからLINEも交換して、いい子達だった。
「今日はありがとうね。また機会があれば」
「いえいえ!こちらこそ!お二人共楽しんでください!」
「うん、雪乃ちゃん達も帰り気をつけて」
見送った後で横にいる玖音にやっと話しかける。
「…お前なんでそんな上達してるの?」
「んー…本気出したし。格好よく滑って見とれてる和くんの顔見たかったから?」
「?!」
「どう?格好良かった?」
答えなんてわかってるの顔を覗き込んできてにこっと笑う天使。
…そんなの、
「っ、あ〜もう!当たり前だろ!」
素直に格好いい、惚れ直したよって言えなくて照れ隠しでそう怒鳴るけど「そっか」って満足そうに笑った。
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