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変な目で見られると思ってたけど雪乃ちゃんは大興奮してた。
同性愛が理解されにくいのはわかってるからそういうのは仕方ないなって心構えしてたからこんな反応されると思わなくて困る…
「しかも美形カプ!!うわぁ美味しい!!雰囲気からして玖音くんが攻めですか?!和くん受けですか?!」
「えっ、え、ちょっと…」
「あ、いやまって逆でも美味しいかな…」
「あの、雪乃ちゃん…?」
もしかして…
「…雪乃ちゃんそう言うの気にしないの?」
玖音が問いかけると目をキラキラさせて大きく頷いた。
「全然!!BL大好きなんです!!!性別関係なしに惹かれ合う苦悩と美しさ!!素晴らしいです!!」
大興奮で語り始めたのを唖然として見つめる。
バリバリの俗に言う腐女子ってやつだ…
「あ、そ…そうなんだ…?」
拍子抜けの反応でどう対応していいかわからなくて握られた手をブンブン振られててもされるがまま。
ま…まあ…いいか?
「あ、時間だから行かないと。私創作してるのでよかったら今度お話聞かせてくださいね!!」
「え?!あ、雪乃ちゃんー?!」
一人で勝手に喋って約束こじつけられてそのままバーっと走っていなくなった。
…嵐が過ぎ去って二人でしばらく立ち尽くしてた。
「まあいいんじゃない?変に思われてないし」
「…ていうかお前何普通にバラしてんだよ…」
「面白おかしくされないしいいかなと思って」
へらっと笑う玖音に呆れてため息をつく。
危機感なさすぎたろ…全く。
「それに嘘は言ってないでしょ」
「…そうだけどさ」
『彼氏』
公にしない方がいいってわかってるから外では触りすぎないようにしてるから(玖音は全然だけど)恋人いるなんて涼と悠太郎以外に言えてなかったから、そう紹介してくれたのが新鮮でちょっと嬉しかった。
…雪乃ちゃんがそういうの理解ある子でよかった…
あんまり考えないようにしてたけどやっぱり男同士っていうのは世間から見たら変な目で見られるのは当たり前で覚悟はしてるつもりだった。
けど…いざとなるとやっぱり少し怖い、なんて
「和くん」
「…ん、?わ、ちょっと!」
考え事をしてると髪の毛をぐしゃぐしゃにされた。
「ぐしゃぐしゃすんな…」
「大丈夫」
何も言ってないのに
考えてた事がわかってるみたいにそう言った。
不思議と安心できて、すごいなって思った。
「ね?」
「…うん」
本当にわかってるかは知らないけど…
でもそれを背負うことになっても、そばにいたいって気持ちは変わらない。
「もー歩けない、タクシー使おうよ」
「こっから?!いくらかかると思ってんだよ!普通に電車乗るぞ!」
「えー…」
出来るだけ永く、
君といられますように…
後日初詣で神社に行ってひっそりそう願った。
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