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偶然と必然。
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少しだけ降り積もってる薄い雪の上をザクザク走る。
冬休みもあと少し。
そのうちの一日を涼と悠太郎と一緒に遊ぶ約束をしていた。
「なごみー!」
「はあ…っ!ごめ、遅くなった」
「珍しいね和が最後に来るなんて」
いつものカフェの前に久しぶりに見る二人が待っててその前まで一気に走り抜けて肩で息をする。
「いや…いつも通り家出る時間に出たらちょっと遠かった…」
「??」
ぽろっと言ってしまってハッとしたけど悠太郎はわかってないみたいで首を傾げてだけど涼はニヤニヤしだした。
「ははーん。真白くんの家から来たのか」
「あ…っ、えと…おお」
「あ、なるほどね!お家デートか!」
一時間前。
「ちょ…俺今日約束あるから…」
「あと少し」
「もう出る時間だから!お前も今日バイトだろ!早く起きろ!」
「んー…バイト夜、…寒い」
「うわあ!」
ぐいっと腰に腕を回されて後ろに引き寄せられてベッドに再度ダイブ。
ほんとこいつ朝弱い…
俺を抱き直して寝息をたてはじめる。おいおい…本格的に寝に入るな!
「…っ〜もう!!」
「う…っ」
無理矢理引っペがしてベットにそのまま置いてきて何とかこれた。
お家デートって言うか、デートじゃないよなこれ…
「このこの〜ラブラブだね!」
「…うるせえ」
両方から肩をつつかれて冷やかされて顔が熱い…
普通に受け入れてくれてる二人には頭が上がらない。
巻いてるマフラーも暑くて少し緩める。
「それで、今日どこいく?」
「なーんも決めてねえよな、…とりあえず」
悠太郎のその合図で三人でばっ!っと冬休みの宿題を鞄から出す。
何も決めてるわけじゃなかったのにみんなでまだやってない宿題を持ち寄って片付けるのが当たり前になってて笑った。
「二人とも残ってんのそんだけ?!」
「俺はこのプリント集だけかな」
「数学の問題5ページと英語のこのプリントだけ。…悠太郎は相変わらずだな」
「頼んだ!」
「そこのケーキセットで手を打ってやろう」
宿題を手伝う代わりに悠太郎の奢りでケーキを食べれることになってとりあえずカフェに入った。
「さっさと終わらせて遊びに行こうぜ」
「そうだな…午前中に終わらせよう。それまでに終わらなかったらあとは自己責任」
「ええ?!そんなあ…」
「なんで遊びにきてんのに全部お前の宿題に費やさなきゃなんねえんだよ」
「自業自得」
「冷たい二人とも!」
笑いながら美味しそうなチーズスフレを頼んでテーブルを囲んで課題をやり始めた。
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