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「その子には話すの?君の友達がレイプ犯だって」
「…出来れば言いたくない…ただ、あの時はごめんって言いたいだけ」
若菜に余計なもの背負わせたくない。
笑ってて欲しい。それだけ。
「…俺が若菜に会いに行くの、嫌?」
「そこまでガキじゃないよ。和くんが僕のこと好きでいてくれてるのわかってるし」
「…自惚れてんな」
…まあそうだよな、
玖音が大人な考えしてるのは知ってたし、もしかしたらちょーっとヤキモチ妬いてくれたりするかななんて思ったけど…
そっか、と膝の上から降りて帰ってきてから何も飲んでなくて喉が乾いたから飲み物を取りに行こうとしてキッチンに向かったら途中で引き戻されて後ろから抱き締められた。
「っ、危な…」
「嘘」
肩に回された腕がぎゅっと強くなる。
「本当は嫌。わかってるけど不安になる…ダサいでしょ」
「…くお…」
「…いなくならないでね」
小さい声で弱々しくそういって首筋に顔を埋められた。
どうしてだろう。
たまに玖音が幼い子供みたいな、なにかに怯えてるように見える時があって
儚くて脆くて何かで崩れてしまいそうな心を支えたかった。俺が支えられてるなら…全力で守ってあげたい、そう思ってた。
「…当たり前だろ、玖音が好きなんだから…離れるかよ」
「…もう一回言って」
「玖音のことが好き」
「…もっかい」
「…好きだよ?」
「もっと」
「……お前わざとか?」
段々恥ずかしくなってきて身をよじると今度は正面から抱きしめられて身動きが取れなくなった。
じっと見つめられて逸らすことも出来ない。
「足りない。全然、何度でも言って」
「…っ、…好き」
「うん」
「…大好き…」
「うん」
「っ、もういいだろ!」
堪らなくなって熱くなった顔を両手で隠すとふふっと満足そうに笑って抱き直してご機嫌そうに身体を揺らした。
…ったく…
背中に腕を回して抱きしめ返せば痛いくらい抱きしめられて愛されてるな、なんて思って幸せだった。
「僕も好きだよ」
「もーわかったから恥ずかしいからやめて…」
「好き」
「〜っ!玖音!!」
結局すぐいつもの調子に戻って散々遊ばれて疲れた…
この出会いが偶然か必然かなんてわからないけれど
今隣にいるこの人を守りたいと強くそう思った
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