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「な、んだよいきなり…びっくりするだろ」
ドキドキしてる心臓を抑えて声をかけたら俺の方に視線が向いた。
それは凄い嬉しそうで…
「俺も和も七組だってさ!!また一緒だな!」
そう言ってにかっと歯を見せて笑った。
(え…)
「マジで?!」
「マジマジ!!ほら、あれ!」
促されて七組の紙を見る。
悠太郎は赤西だからだいたい一番目か二番目かにいるから見つけやすい。
そこから視線を下にずらして行く。
そしてすぐ『黒田和』の文字を見つけた。
「うわマジだ!!絶対離されると思ってた!!」
「だろ?!ぃよっしゃー!!涼〜!羨ましいだろー!」
『…はいはい、羨ましいよ』
電話に向かって悠太郎が声をかけると向こうから苦笑いしてるような声が聞こえた。
そっか…悠太郎と一緒か。
なんだかんだ安心してほっと胸を撫で下ろす。
そして少しだけ話して涼は用事があるからと言ってすぐ電話を終わらせた。
そして気になるのは…
(…玖音どこだろ)
自分がわかった途端次に気になるのは彼のクラス。
悠太郎と一緒だって安心してすっかり忘れてた…
真白、真白玖音…
ま…
……
「…あれ?」
けどどれだけ見ても居なくて首を傾げる。
最後のクラスまで見たけど名前が見当たらなくてもう一度最初の方に戻る。
ウンウン唸ってると悠太郎が俺が玖音を探してるのに気づいたのか肩を叩かれた。
「何探してんだよ、同じクラスにいるだろ?」
「…え?」
そう言われて自分のクラスを見る。ていうか誰を探してるなんて言ってないのにわかられてるのか…
自分だけ確認してそれ以降を見るの忘れてた。
…まさか、
俺よりもっと下。
見つけた、玖音の名前。
(嘘…!玖音も一緒?!)
悠太郎も玖音も一緒なんて願った結果すぎて驚いた。
やばい、どうしよう。
嬉しい…っ
「連絡してこいよ。まだしばらくみんな戻ってこないだろうし」
「…ありがと!」
気を利かせてくれて背中を押してくれたからそのまま走り出して人気のないとこに行って玖音に電話をかけた。
数回コール音がして雑音がした。
『もしもし』
「あっ、玖音!今大丈夫…?」
『大丈夫だよ、どうしたの?』
電話の向こうの少しだけ低い声に何故か緊張して心臓が高鳴る。
思ってたより玖音と同じクラスになれたことが嬉しくて…声のトーンが上ずるのが抑えれない。
「あの、あのね…今クラス表張り出されたんだけど…」
『ああ、今日だったっけ』
本当自分の事に興味ないのか、三学年に上がれるって決まった時もさほど反応してなかった。
まああれだけ頭良くて付き合い出してから学校来るようになってたからあんまり心配はしてなかったけど…
苦笑いしつつ早く伝えたくて口を開いた。
「…玖音と俺一緒だった」
『え、本当?』
「うん…っ」
電話だからわからないのに何度も頷く。
向こうでふっと笑う気配がして首を傾げた。
「…なに…?」
『いや…嬉しそうだなって思って』
可愛い、って付け足されて顔が熱くなる。
そりゃ…嬉しいに決まってる。声だけでバレるなんてわかりやすすぎんだろ俺。
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