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帰宅ラッシュで人が多い街。
言われたままに最寄り駅まで来たけど…いいのかな。
来るなら事前に言えって言われてたのに結局玖音に連絡しないままきてしまった。
ライトさんは「ナイショ」って言ってたけど…あとで怒られるかな。
…それとももう俺はどうでもいいのかな。
「和くん」
名前を呼ばれて顔を上げる。
またどっさりと両手に荷物を抱えてるライトさん。
「お久しぶりです」
「うん、全然来てくれないんだもん」
「…俺未成年だってわかってますか?」
「和くんは周りに言わない人だから大丈夫大丈夫」
なんだそれ。
あまりのテキトーさに笑った。
荷物を半分持って歩き始める。
なんかこの道も久しぶりだな。
玖音に出会ってからホテル街ふらつくこともなかったし、玖音に会いに行ってもなかったから少し懐かしく感じる。
「てか今営業時間ですよね、抜けて大丈夫だったんですか?」
店のあるビルに入るまで気にしてなかったけどそう言えば18時から営業だったような…
「ああ、レオンに店番任せてるから」
店のドアを開ける直前ライトさんはキリッと仕事の顔になった。
…レオンに任せてる?
レオン…ってことは
俺が考えつく前にチリンチリンとベルがなって扉が開いた。
「ただいま戻りました」
「ライトさぁん!!おそーい!!お腹空いたぁ」
「ごめんなさい。今作るから少しだけ待ってね」
「…あっ」
そう言いながらなかなか入ってこない俺の腕をぐいっと引いた。
「えーだあれその子!かわいい〜!」
「ん?俺のお客さん。捕まえてきた」
店にいたお客さんたちに見せつけるようにぐっと肩を抱き寄せられた。
ライトさん?!
突然のことに思わず顔が赤くなる。
「きゃあああ!顔赤くしてる可愛い〜!!」
「照れてる可愛い〜!!」
「えっ、え、あの…っ」
年上のお姉さんたちに何故か頭を撫でられまくる。
男に可愛いって…酔ってるのか…?
その時ふいに低い声が響いた。
「おかえりなさいオーナー」
びくっと肩がはねて声がした方を見たら俺らをにこっと営業スマイルで見つめてる玖音がいた。
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