アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
ライトさんは何かを言おうとして、押し黙った。
その代わりにくしゃくしゃっと頭を撫でられる。
「わ…っ」
「アイツが誰かに興味持ったり執着したりするなんて珍しいから。和くんはアイツにとって特別なんだよ、それだけは自信持ちな」
「…特別…?」
やめて。
特別だなんて変に期待させないで…
「オーナーこれ持ってってもらえます?」
ライトさんを挟んだ向こうににこっと笑うレオンさんがいた。
「邪魔すんなよレオン、せっかくいい所だったのに」
「本気で言ってるなら殴りますよ」
はいはい、と笑いながら玖音からトレーを受け取ってさっきまで玖音がいたテーブルに向かった。
「お待たせしました」
「ライトさん!!今日いらっしゃったんですね〜」
「はい、レオンばっか相手してないで俺の相手もしてくださいよ」
「やだあ〜!!もう〜!」
(流石ライトさん…女の人目がハートになってる)
「…っあ…」
遠目にホスト対応してるライトさんを見てたら突然頭を引き寄せられて体制を崩して座り込んだら上を向かされた。そのまま片腕で抱き寄せられて玖音の腕の中に収まって唇が重なる。
カウンターの下で誰も見えない所で。
「っんん…ッ」
ぬるりと唇を割って舌が入ってきて口内を侵される。
ちゅ、くちゅ…と静かに音が響く。
久しぶりのキス…気持ちい…
もっとしたい、ぎゅっと玖音の綺麗に着こなしたワイシャツを握りしめる。
けどすぐ唇を離された。
「…っは…ぁ」
「すぐ隙見せるんだから…気をつけてよ」
すりっと頭を撫でられる。
…ライトさんとどうこうなんて絶対ないのに。
玖音だけなのに。
「和くん」
「…?」
「終わるまで裏で待っててくれる?」
耳元に顔を寄せられて「早く抱きたい」って色っぽい声で囁かれて奥が熱くなる。
…俺も。早く抱いて欲しい…
「…ぅん」
小さく頷くと「いいこ」って満足そうにぎゅっと抱きしめられた。
ぽんぽんっと頭を撫でられて接客に戻って行った。
…早く触れてほしい。
少し触られただけで熱くなる身体を自分で抱きしめる。
ああ、今は好きだとか考えてもやもやしたくない。
ただ玖音に抱かれて満たされたい…
今は流されてもいいよね…?
自問自答を繰り返しながら。
ご主人様の帰りを待つ猫は眠気に襲われて控え室の隅っこで丸くなっていつのまにか眠っていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
91 / 265