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自覚
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黒尾「ねーねー、赤葦さ」
赤葦「なんですか」
黒尾「もしお前の前から木兎がいなくなったらどうする」
自主練終わりに涼んでいると、黒尾さんが隣に腰をかけおかしなことを尋ねてくる。
赤葦「困りますね、木兎さんがいてこそだし。…憧れでもありますし」
黒尾「憧れねぇ」
何を言っているのだろうと頭の中は?が飛び交う
黒尾「俺はさぁ、赤葦が木兎を見てるような目で赤葦を見てるよ」
そこまで馬鹿ではない筈だけど、頭の中は?だらけになる
黒尾「俺はお前に憧れは抱いていない」
赤葦「そんなの滅相もありませんが突然ディスるのは無意味に傷つくのでやめて下さい」
黒尾「しかしだ、木兎を見るお前とそっくりの視線を送りながら俺はお前に好意を抱いている。あと、そんな目で見られてる木兎に憧れることはたまにあるかもな」
赤葦「え…えっと」
なん…となく。客観的に言いたいことは分かったような。でも主観的に…まさか俺は憧れの目で見てないのか木兎さんを。好意だなんて、まさか。
確かに憧れるなら影山とか孤爪とかセッターでないと、俺はいくら憧れても木兎さんにはなれやしない。
気づけばいつも木兎さんを追っていた、認めて欲しかったから頑張ってきて、きっと認めてくれたから隣でセットアップができていて、でも認められ足りないと感じていた。
俺は俺という人間を認めて欲しかったのだろうか。
赤葦「俺って…木兎さんが好きなんですか」
黒尾「ブフゥッッ!おまっ…そんなこと聞くなよ俺に!そして俺の気持ちを置いてかないで!」
あれ、そういえば黒尾さんは俺を好意の目で…
赤葦「…まじですか」
頭の中で色々混ざって、分かったことが多すぎて、冷静でいられないことにパンクしそうになる。
熱い。
血が上っていく。やばい、今、顔が赤くな…
黒尾「かーわい」
赤葦「っっ!」
からかう黒尾さんをとりあえず睨んでおく
黒尾「木兎見てるその目、赤葦が1年の時からなの知ってた?でも俺は赤葦が好き。」
赤葦「それ、俺に自覚されたら不利になりませんか」
黒尾「そうだな、もしお前の気持ちを騙せてモノにできたとして。お前が憧れと称して木兎をその目で見てるのは嫌だから、木兎に勝ちてぇから?」
赤葦「なんか、かっこいいですね。ずる賢そうなのに意外と男気が。」
黒尾「ボクがかっこいいのはいつもの事です」
赤葦「確かに見た目はいつもかっこいいですよね」
黒尾「恥ずかしいから認めないで?あと褒めながら見た目限定にするのやめて?」
黒尾さんの気持ちにそれらしき予兆がなかったことや、自分の木兎さんへの気持ちの自覚に驚いたが、そういえば試合中はムカつくけど普段は面白い先輩だった。
木兎さんのように懐いてくるし他の先輩よりは喋りやすい。
赤葦「あの、黒尾さんはホモですか」
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