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2.通学路
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さっきから、僕の横でずっと哲矢が喋っている。
僕が行く高校は、家の近くにある。
本当は、高校なんて行きたくなかったけど哲矢と親が僕に頼みこんで来るから、渋々了承した。
「おい、聞いてんのか?」
「えっ!
あぁ、聞いてるよ。
えっと。」
嘘。
僕は、僕は全く聞いていない。
ずっと、聞き流していた。
僕は、哲矢か送られる視線と合わないようにして前を見る。
哲矢は、過保護だ。
僕は、1人暮しでは無いが滅多に親が両方家に帰ってこない。
だから、哲矢が僕のお世話みたいなのをしてくれる。
主に、生存確認とか……
朝起こしに来れたのは、哲矢が僕の親から直接合鍵を貰っていていつでも家に入れる。
今の話も、この道を通る時の注意事項みたいなものだろう。
「はぁ〜。
もう1回言うから、聞いてくれ。
いいか、もしこの道を1人で通る時は気おつけろよ。
夜は、暗くなるから。
襲われるかもしれない。
極力俺が、一緒にいるけどな。」
「うん。
いつも、ありがと哲矢。」
哲矢が、僕の側に居てくれるのは本当に助かっている。
僕の近くにいる人は、哲矢だけでいいと思う。
僕は、人があまりに好きじゃない。
だって、関わるのってめんどくさいから。
僕が色々考えていると、高校の門前に着いた。
西条高校、これがこれから通っていく高校。
「悠、大丈夫か?」
「ん?
うん。行こう。」
僕がそう言うと、僕と哲矢は2人で門をくぐっていった。
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