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3.入学式
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僕と哲矢が門をくぐった先には、桜並木が広がっていた。
綺麗だな〜、と思いつつ周りに目をやると人が沢山いるのに気がつく。
あまりにも沢山いるから僕は、少しふらっとしてしまった。
「おい、本当に大丈夫なのか?」
「うん。
僕、こんなにも人がいるなんて思わなかったよ。
やっぱり、高校なんてきたくなかった。」
「まぁ、そう言うな。
まず、教室に行こう。
俺らのクラスは、3組だ。」
そう言うと哲矢は、僕の腕を掴んで歩き出した。
暫く経つと、ある教室の前で止まった。
1ー3って、書いてある。
ここまで、来るの凄くめんどくさかったな。
遠い。
僕は、ふと哲矢の方に目を向けると目が合った。
「遠いとか思ってそうだけど、全然遠くないからな。」
「っ、…………」
「まぁいいや、教室入ろう。
黒板に座席表が貼ってある。」
僕と哲矢は、教室の中に入って座席表を見た。
座席表には、出席番号順に名前が書いてある。
僕の席は、1番端っこの列の2番目。
哲矢は、僕から少し遠い。
あたりまえか…
僕は、一宮で哲矢は、田村だから。
僕はもう一度哲矢を見て、視線で僕の思ってる事を哲矢に伝えた。
「あぁ、分かったよ。」
どうやら、無事に伝わったみたい。
哲矢は、自分の席に向かっていったから僕も自分の席に座った。
教室は、色んな音が聞こえる。
笑い声。
喋り声。
少しだけでいいから、静かにして欲しいな。
僕は、こころの中で少しだけ思った。
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