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頼る…
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…そんな言われ方をされると答えない訳にはいかないように感じる…
俺は仕方なく少しずつ俺が家族からされていたことを話した
俺が嫌われたのは4歳位のことで嫌われた理由は俺が家族の1人を殺してしまったから
それからは親が冷たくなったこと
殴られたり、ご飯を作ってもらえなかったり、根性焼きを付けられたりした事
でも、その中でも1番嫌だったのは真っ暗な部屋に入れられること
自分がいらないと言われているようで辛かったこと
しばらくして喧嘩をし始めたこと
家族から認められないから喧嘩で強くなり皆に気づいて欲しかったこと
弟はなんでも出来るのに対して俺は何も無いこと
そんな話をした
すると犬宮は
「貴子君…いくら君がすごく悪い事をしたとしてもその事を理由に暴力を奮っていい理由にはならないんだよ」
「貴子君が普通だと思っているならそれは普通ではないんだよ」
「自分が腹を痛めて産んだ子供に普通はそんなこと出来ないはずなんだ」
「…今まで頑張ったね」
「辛かったね」
「偉いよ…俺はそんな苦労もせずに幸せに暮らしてきたからどんだけ辛いか理解できない…」
「俺だったら親を殺していたかもしれない」
「貴子君が1人を殺してしまったって言ったけど実際は違うかもしれない」
「必ずしも貴子君が全部悪いわけじゃないんだよ?」
「だからね…」
「泣きたかったり辛かったらもっと俺を頼って欲しいな…少しでも貴子君の気持ちを楽にさせたい」
「だってもしかしたら貴子君が俺に振り向いてくれるかもしれないでしょ?」
「もっと俺を頼って、辛いことも嫌だったことも俺に話して君の苦しみを半分こしよう?」
そう言って犬宮は俺に笑いかけた
俺はなんだか目頭が熱くなって鼻がツンとして泣き出してしまいそうになったから何も言わずに犬宮の肩に顔を埋めた
別にこいつの事を信頼してるわけでも好きな訳でもない
でも…少しくらいなら
頼ってやってもいいかもしれないと思った
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