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家族
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「麗くん一緒に暮らそうか」
夜ベットで昼間寝てしまって、眠れない僕の頭を撫でながら平野さんがポツリと呟く。
「…一緒に?」
「うん、家族になりたいと思ったからなんだけど、どうかな」平野さんは僕の頭を撫で続けたままだ。
男同士でも家族になれるの?血が繋がってなくても?僕が平野さんと家族になっても良いの?
「ごめん、急ぎすぎたね。考えさせてごめんね。」
『家族』という予想外の言葉に直ぐに返事が返せない。僕が困っていると勘違いした平野さんが謝罪の言葉を発する。僕は慌てて平野さんの方へ顔を上げる。
「麗くん?」
「僕、男だから平野さんと結婚出来ません…」
「結婚?そうだね、でも家族のかたちに正解はないんじゃないかな。」
「平野さんとずっと家族ですか…?」
「うん、麗くんが嫌になるまでずっとだよ」
思わず、僕の口から「へへっ」と笑い声が出る。
まるで誓いの言葉のようだ。まるで、未来永劫共にいることを約束するような、言葉に嬉しさがとまらない。
幸せが溢れる。もう僕の胸は幸せでいっぱいだ。
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