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生徒会室にて-1
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始業式を終え、クラスには戻らずに生徒会室へと足を運び、セキュリティドアを開けると、高級感漂う部屋がそこにあった。
フカフカとした足の沈むような絨毯、右には応接用の革張りソファと飾り彫りの施されたガラステーブル。
奥に簡易キッチンと仮眠室、資料室へつながるドアがそれぞれある。
左には縦長でロ型のべっ甲模様が美しい良質なテーブルと人数分の革張り肘掛けチェア、各場所に役職専用のパソコンが完備され、書類が積み重なってる。
奥に生徒会長用の重厚感ある横長テーブルが皆の机とは分離して有る。
皆、慣れた様子で各々の席に座った。
「ホント堅苦しいったら……疲れる!もっと短くなんないのっ?」
窮屈なことが嫌いな蓮様が愚痴をこぼす。
「だよねー……新入生全員の名前呼ぶとか、無駄でしかないよ!ほとんど顔ぶれは同じなのにね!」
「なんとかならないか、奏。他の生徒も皆同じだろう」
「Zzz……」
それに触発された夏様達も続く。
確かに、3時間も中身のない話を聞き続けるのは辛いし無駄だ。
いづれ人々の上に立つ人になる生徒にとっては、不満でしかないだろう。
「そうですね……皆、眠そうにしていたり体調不良で倒れる人も出ています。私からもお願いします」
少なくとも、目があった人は鼻血を出していたり顔を真っ赤にして失神したり。
そのたびに親衛隊の皆が『お気になさらず』と言って連れて行っていたのだが。
「体調不良は大体奏と澪のせいだけど。」(ボソッ)
「え?秋様、何かおっしゃいましたか?」
「いや……なんでもない」
大分理不尽なことを言われたような気がするが……。
「やっぱり皆そう思うよなぁ……よし、理事長の引き継ぎが終わって落ち着いたら式典の短縮を生徒総会で提案しよう。一応正式に書類を通しておいたほうが安心だ」
「よっしゃ!これで皆と遊ぶ時間が増える〜!」
蓮様はこれが目的だったのでしょうか?
時間がかかり過ぎているというのは本当のことなので咎めたりはしませんが。
「じゃあ、仕事だ!新入生歓迎会まで時間がない。部費の割当、歓迎会の予算とイベント案、学園内美品の修理発注、やる事は腐るほどある!働け!……白、いい加減起きろ!」
「りょーかい!」
「はーい」
「了解」
「んん………わか、た」
「かしこまりました」
そんなこんなで、やってもやっても減らない書類の山に目眩を起こしそうになりながら、一番上の書類を手に取った。
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