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波乱の幕開け(with腐男子)-2
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「……近々お茶会を開きましょうか、そこで皆さんと私も沢山お話がしたいです」
なかなか離れない生徒に罪悪感を感じ、お茶会を開くことにした。
お茶会とは生徒会が親衛隊の過激化を抑える為に、もっと生徒会との触れ合いの場を設けようと、誰だったか普段士?という方が提案してくれたものだ。
幸い、皆様は親衛隊を好意的に見てくれているので、不定期開催のお茶会は大人気である。
私自身、奏様のお側を長く離れる訳にはいかずたまにしか開いていなかった。
久しぶりということもあり、少しだけなら奏様も許してくれるだろうと思い微笑んで言った。
「どうしたのですか、皆さんそんな所に蹲って」
すると周りにいた生徒が、お腹を抱えて蹲ってしまった。
「「「お気になさらず!」」」
「お茶会のお話しは後日詳しく伺いますので!」
どこからともなく現れた親衛隊の人が蹲った生徒を回収していき、言質を取ったとばかりにお茶会の事を言い残して去って行った。。
「う?」
よく分からないが、気にしないのが一番だろう。
漸く教室に入ると、次はSクラスの生徒が周りに壁を作った。
「副会長様、おはようございます!今日は1限なんですね!」
「ええ、今日も1コマだけですけど宜しくお願い致します」
「もちろんです!」
なんとか一番後ろの窓側の席に座り、他生徒と話をしているとすぐに始まりのベルが鳴る。
「てめぇ等ベルは鳴ってんだよ、席につけ。さもなくば数学の単位おとすぞ」
ちょうど不吉な宣言とともに入ってきたのはホスト風教師の藤崎先生。
いつもの事なのだろう、あれ程周りに集まっていた生徒が蜘蛛の子を散らすように席へ戻って行った。
「連絡の前に……おい藻部谷、お前宝生の前に行け」
「アッキー先生様、俺は藻部谷ではなく有坂です……さり気なくモブにするは辞めていただきたい」
私の席の前と右側は空席で、生徒会が授業に参加するために用意された席だ。
いつも奥の方に座っているが、それは隣に生徒がいると物凄い鼻息で授業に集中できないからだと言う事はそっと胸にしまっておこう。
「おら、無駄にキリッとしてねぇで早くしろ」
「訂正はしてくれないんですね!?……まぁ、これで王道との絡みを!間近で見れる……かもしれない」
「そこの、藻部谷もだ。お前は隣だ」
「僕は藻部谷じゃなくて、葉月ですぅ……うぅ、名前が分からないからって藻部谷を増やさないでくださいぃぃ……」
「すまなかったな、移動が済んだら連絡始めるぞ」
急に廊下側一番前の生徒を移動させたアッキーこと藤崎先生の意図は分からないが、二人の生徒に謝る気持ちが全くないのは分かった。
気の弱そうな葉月という生徒は涙目になりながら机の中身だけを持って移動してきて、もう一人の有坂という生徒はすでに移動していて何かをブツブツと呟きながら、私を見てとてもいい笑顔で親指を立てていた。
「っ!」
少しだけその笑顔が捕食者に見えて怖かったのは言わないでおこう。
「いいなぁ……アッキー、何で移動させたの?席替えなら皆でやろうよー!」
一人の生徒が私を見て言った。
「席替えの為に移動したんじゃねぇよ。今から分かるから、お前らイイ子に待っとけ」
ニヤリと不敵に笑う先生は、それはそれは悪人顔でした(有坂談)
「「「はーーーい!」」」
不満そうにしながらも、可愛く手を上げて返事をしたチワワ達。
少しだけ癒やされた。
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