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扉を開くと50メートル四方ある空間が広がっていた。床は正方形のタイルがびっしり敷き詰められ壁も同じ物で構成されていた。
部屋の中央まで行くが何もない。ただただ広い部屋があるだけ。360度見回して見るが何もない。
景色が変わっただけで状況は何も変わっていないのかと1人落胆する。
両手を膝につけはぁと思いため息を吐き出す。
「随分と迷われていたようですね」
はっとし、声の元を辿ると後ろに1人の男が立っていた。先程まで何もなかったのに突如現れた男。タキシードに身を包み綺麗な姿勢でニコニコと微笑んでいる。
「あ…あなたは…?」
久しぶりに声を発したからか声が上手く出ない。
「あぁ、ご挨拶が遅れ申し訳ありません。私ここの門兵をしておりますジェフティと申します。以後お見知り置きを」
「門兵?」
えぇ、と静かに頷くジェフティ。
「どうやら貴方は、今の状況に動揺されているようですので私から説明いたしますね」
そう言うとジェフティが真剣な顔をし身を正す。笑顔を崩したのに目が開かない。どうやら、三白眼らしい。
「まず貴方は、遂先程肉体を離れ魂だけの存在となりました」
「え…?魂だけの…存在?」
「えぇ、早い話貴方は死んだのです」
ニコっと微笑みながら残酷なことを告げられた。
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