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「相変わらず客がこねーな」
店内を見回し一言赤鬼が呟く。
「お前らのおかげでな」
「酷いですねー。元はと言えば氷雨が仕事を選ぶからではないですか」
「仕方ねーだろー。変な依頼をして来る客が悪い!」
カランカラン
3人であーだこーだと言っている所に来客を知らせるベルが鳴った。
「あの〜すいません。依頼したい事があるんですけど…」
今度はれっきとした客であった。
「おお!いらっしゃい!お前らそこどけ」
ジェフと赤鬼をどかし、そこに客を座らせる。ジェフがお茶を淹れ直し客の前にカップを置いた。
「それで?依頼はなんだ?」
「はい…実は僕の使い魔が僕の住んでいるフロアの森に迷い込んでしまった様で戻って来ないんです。それで気分屋さんに探して貰いたくて…」
「報酬は?」
「2000ギルだとどうですか?」
「断る!」
「えぇ!?じゃあ、5000ギル出します!お願いです。僕じゃ力不足であの森に入る事は出来ません。気分屋さんは、すごく腕がたつとお聞きしました。お願いです。あの子を助けて下さい!あの子は僕の家族なんです…」
依頼人の男が必死に頭を下げる。暫くそのままの男を見つめた後、氷雨は一息ため息をついた。
「報酬は、10000ギル。見つかるまでの間の宿と食事はそっちで準備しろ。それで良いなら受ける」
依頼人の男は顔を上げると一気に表情が明るくなり大きく頷いた。
「はい!ありがとうございます!」
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